レイと俺1 ページ11
貴方side
「資料室か…」
『うん、図書室と似てるでしょ』
『気に入ってるんだよねここ』
夕飯を作ってる時にいきなりの背中への衝撃
[エド]
そう呼んだのはレイだった
泣きそうな声でだけど優しい声で俺の名前を呼んだ
ほら、また会えたじゃん
俺の言った通りだろ?
レイは信じられないとでも言うような顔をしていた
レイは少し疲れてるような顔をしていた
そりゃそうか…
ノーマンが居なくなったんだ
エマとレイとみんなを先導するしか無かったんだ
よほど大変なことだろう
『レイ…みんなを守ってくれてありがとう』
ほんとうに
そう言った瞬間今度は腹への衝撃
『ぐぇ』
「ふはっ…変な声」
笑ってたけど声は震えていた
かわいい
………いやいやいや!!なんだよかわいいって!
っていうか
ハウスを出てくる時に言ったことちゃんと覚えてんのかな
[今度会ったら覚悟しとけよ]
[『えぇ…何されんの?俺』]
[思いっきり泣きついてやる]
[『ふはっ!ふふ…じゃあ俺お前に泣きつかれる準備でもして待ってるわ』]
『お前…結構約束守るタイプだもんなぁ…』
「俺が忘れるわけないだろ」
『俺だってちゃんと準備してただろ?』
「お前が忘れる訳ないもんな」
「…そういえばお前こんなの付けてなかっただろ」
レイが言いたいのは俺が付けている“お守り”の事
『ああこれ?友達に貰ったんだ』
『きっと助けてくれるって』
「…友達?」
『うん。レイは会った?“ソンジュ”と“ムジカ”に』
レイは驚いたような表情をした
コイツ意外と分かりやすいよな
「会ったよ。野良鬼に追われてる時に助けてもらった」
「その時に怪我の処置とか食材の取り方とか教えて貰ったんだ」
『そっか!それなら良かった!!』
ほら、ソンジュとムジカは俺の我儘聞いてくれた
ソンジュは冷たい言い方してたけど
最終的にはちゃんと聞いてくれるんだ
ちゃんと俺の家族を守ってくれた
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作者名:81194エド | 作成日時:2023年1月12日 18時