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『…あ、駄目、だよね、』
｢や、ええねんけど、｣
崇裕くんはわしゃわしゃと髪を掻きむしる。
｢俺、寝相めちゃくちゃ悪いで…？｣
『…ふふ、知ってる。ベッドから落ちる音何回も聞いたもん。』
｢へへ、そうかぁ、聞こえてたか｣
やっぱり、崇裕くんの笑う仕草も、困り眉毛も、
角度の急な肩も、柔らかい柔軟剤の匂いも、
偶に香る香水も。
大好きなんだ。
｢俺まだ歯磨いてへんから、行ってくるな｣
『うん』
ただ、一緒に寝ると約束しただけ。
それなのに、ちゃんと眠れるか不安な程、
息が上がって顔が熱い。
さっきまで崇裕くんが座っていた場所は
シーツが沈んでいて、まだ温もりを残している。
この部屋で香ることのなかった彼の匂いが
ずっと、私の鼓動を早くしていた。
｢A〜！水飲むか〜？｣
下から聞こえる声。
『飲む』
｢なんて〜？｣
『飲む！』
｢あいよ〜｣
崇裕くんの声は、やたら通る。
｢お待たせ｣
扉を閉めた崇裕くんは、
私に水の入ったコップを渡してくれた。
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伊利 - 全部読みました。やっぱり檸檬さんの作品はなんだか全部引き込まれます。確かにその二作はハッピーエンドだと感じました。有難う御座います。また、次の作品をたのしみにしてます。頑張ってください。 (2021年1月7日 8時) (
レス) id: f7ec0015d5 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬(プロフ) - 伊利さん» コメント有難う御座います。私の中で、貴方の隣で。正しい愛の育て方。はハッピーエンドだと思って書いております。人それぞれ捉え方は違うとは思いますが、是非読んでみて下さい。 (2021年1月6日 14時) (レス) id: 16769818ca (このIDを非表示/違反報告)
伊利 - 最高でした！物語に一瞬で引き込まれました。思わず感情移入してしまいました。どうしてものお願いなのですが、ハッピーエンドも書いていただけないでしょうか。物語が成立しなくなってしまうかもしれないって言うのも分ってます。お願いします。。 (2021年1月6日 6時) (レス) id: f7ec0015d5 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬(プロフ) - �霤超彷気気�» 最後までお読み頂き有難う御座います。果たして彼との出会いは幸福だったのか、どちらとも考えられますね。何とも後味の悪い話になりました。 (2020年7月28日 14時) (レス) id: 35918720d3 (このIDを非表示/違反報告)
�霤超彷� - な、なんとも終わり方が、、！ すごくキュンとしましたし、もう書き方上手すぎですし、とても素敵でした！終わりがめちゃくちゃ衝撃的でした、、！ (2020年7月28日 6時) (レス) id: 0adbb094e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：檸檬 | 作成日時：2020年6月25日 0時
