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「 逃げよう。」
そう言われた時、少し嬉しかったけど、それと同時に剛典の笑顔が私の脳裏をよぎった。
あの笑顔が、見られなくなってしまうと思うと、なんとも言えない気持ちに襲われた。
私、100パー広臣くんにもなれてない。
剛典と広臣くんが、私を半分ずつ占領してるの。
だから、どちらも選べない私は、
端正な顔に、傷を作って私に逢いに来た広臣くんを、、突き放せなかった。
『 私達はね、こう言う形でしか…出逢えなかったの。』
『 だから、私達は、このままでいよう? 』
「 Aがそれでもいいなら…。」
私達は、結ばれずに水を失った金魚みたいに漂って、苦しみ合う。
嗚呼、この世は罪なりや。
私達は、現実から逃げることさえ許されないまま、漂い続ける。
永遠の苦しみ、死滅回遊を繰り返す。
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作者名:レオナ | 作成日時:2017年4月1日 16時