検索窓
今日:11 hit、昨日:0 hit、合計:45,742 hit

25* ページ25

*







「 逃げよう。」






そう言われた時、少し嬉しかったけど、それと同時に剛典の笑顔が私の脳裏をよぎった。





あの笑顔が、見られなくなってしまうと思うと、なんとも言えない気持ちに襲われた。






私、100パー広臣くんにもなれてない。
剛典と広臣くんが、私を半分ずつ占領してるの。





だから、どちらも選べない私は、
端正な顔に、傷を作って私に逢いに来た広臣くんを、、突き放せなかった。






『 私達はね、こう言う形でしか…出逢えなかったの。』







『 だから、私達は、このままでいよう? 』








「 Aがそれでもいいなら…。」








私達は、結ばれずに水を失った金魚みたいに漂って、苦しみ合う。
嗚呼、この世は罪なりや。







私達は、現実から逃げることさえ許されないまま、漂い続ける。






永遠の苦しみ、死滅回遊を繰り返す。









.

26*→←24* Hiroomi side



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (152 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
353人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:レオナ | 作成日時:2017年4月1日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。