検索窓
今日:13 hit、昨日:0 hit、合計:45,744 hit

17* Takanori side ページ17

*








……結婚しよっか。







味気のない部屋でする事になってしまったプロポーズ。
結局は忙しくて、高級ホテルなんて予約が取れなかった。







薄れいく彼女の意識に深く刻まれるように、繋がったまま深く口付けて銀の糸を引いたまま呟いた。







「 ごめんな、苦しい思いさせて、、これからもさ。きっと傷つける……。



そんな俺でもいいんだよな……?



だからさ、これからも傷つけあって生きていこうか。」







『 …うん。 』






小さく、か細く。
意識を手放す瞬間に彼女は小さく頷いた。





もうずっと、離さない。






.









.









.







( you side )





「 海外に行ってくれないか。」






剛典と入籍してすぐ、仕事の都合で海外に赴任になってしまった。






「 新婚早々、申し訳ないんだが… 」





『 大丈夫です……。』







いいタイミングかもしれない。
2016年まで、帰ってくることは出来ない。と社長は言った。






2年。
剛典には本当に、申し訳ないと思う。







『 剛典、私ね。海外に行くの。』







本当にいいタイミングなの。
広臣くんと終止符を打つには。絶好のタイミング。





これ以上にないほどに、傷つけあって愛し合った。






これで、やっと忘れられる。







「 そっか、、、待ってるよ。」






剛典だって、こう言ってくれてる。
だから、“ 人妻 ” というレッテルを貼って、海外に行ってやる。







『 ありがとう…、剛典っ…!
愛してる…。』






「 うん…。おれも。」






剛典の薄い唇に私の唇をぶつけた。







私は、悪女になるわ。







貴方のために、私のために、彼のために。









.

18* Hiroomi side→←16* Takanori side



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (152 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
353人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:レオナ | 作成日時:2017年4月1日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。