Ｐａｉｒｉｎｇ

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みんなが、飲みに行こう！
言うてくれてるのを、少し具合が悪いと嘘をつき、一人家に帰った。






「 ただいま。」






写真立ての中、幸せそうな顔して微笑む二人の男女。一人は俺で、一人はA。Aが俺のバイト先のUSJに遊びに来た時に、Aの自撮りで撮ったものを現像したヤツ。







俺らの出会いは、不思議で。
忘れることができない様な出来事。





今でも、鮮明に覚えとって、目を瞑ればいつでも思い出せる。







「 あー、やめやめ。」







思い出すなんて、本当に、そんな女々しいこと…。




ズカズカと、冷蔵庫の方に歩み寄って、一応買い置きされている缶ビールのプルトップを引いた。






「 はぁ、まっず。」







いつ飲んでも、ビールはビールで不味い。





ビールをテーブルに置いて、ソファーに深く
腰掛けた。ながい、ながい溜息をついた後、静かに目を閉じる。






憂鬱な誕生日やな。






カチ、カチ。と壁掛け時計の規則正しい、音。
次の瞬間、走馬灯の如く、Aとの思い出が頭を駆け抜けた。







それと同時に、オレの意識はシャットアウトしていった。





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