41* Hiroomi side ページ41
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…入るタイミングを失った。
楽屋からは、直人さんがAの事を呼んでいる。
一か八かで入ってみる…?
不意に手を掛けていたドアノブが回った。
広臣「 うおっ!」
直人「 お、臣… 」
直人さんに負ぶわれて、背中でぐったりとしてるA。
直人「 最近、睡眠不足だったり、ちゃんと栄養とってかないから、倒れちゃって…。」
俺があんまりAを見つめていることに気づいたのか直人さんは、少し気まずそうな顔して俺から目を逸らした。
広臣「 あの、直人さん。」
ん?といつもの優しいトーンで逸らされた目をもう一度合わせた。
広臣「 こいつの……Aの事を。教えてください。“ カズヤ ” って、誰ですか?」
そっと、また目を逸らされた。
直人さんは目を伏せがちに、背中のAを指差した。
直人「 じゃあ、こいつ医務室運んでから。話すわ。」
よいしょ、って言って背中のAを背負い直して、直人さんは慣れたような手付きで医務室へと向かって行った。
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作者名:レオナ | 作成日時:2017年3月10日 7時