18* Takanori side ページ18
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Takanori SIDE
__「 先に潰れたほうが、一個言うこと聞くこと。」
___「 いいわよ。乗ったわ、」
通話口の向こうから聞こえる二つの声。
Aと話がしたくなって、家に行ったものの、留守。居留守かなって思って電話したのが間違いだった。
この声はきっと臣さん。
臣さんと二人?……先越されたんだ。
Aはきっとこれが狙いだった。
あいつはわかってた。今夜、俺が電話してくることを。
だから、ワザと出もしない電話に応答ボタンを押し、通話状態にした。
そして、臣さんとの会話を俺に聞かせる。
俺はいっつもAの手の平で転がされてる。俺はそれを望んでこうなった。
___ 「 いいわ、抱かせてあげる。」
押してダメなら引いてみろ。
俺にはそんなことできない。臣さんは酒の勝負で負けた。
なんなら、俺はその上を行くだけ。
レディーキラー。臣さんと一緒にそう呼ばれてた俺。
その臣さんが負けたなら、俺もきっと勝てない。けど、俺は勝てる。
“ コレ ” を使えば。
明日の夜は、俺が全部主導権を握る。
BARでも、ベッドの上だって。
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作者名:レオナ | 作成日時:2017年3月10日 7時