あまく、苦い。

岩田さん ページ26

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7階、企業部のフロア





毎日健康のために、階段で行こうかなって思うけど、結局やめちゃう




ダイエットも、やってみたこともあったよ？




けど、すぐやめちゃうの。


誘惑に負けちゃって、お肉食べたくなっちゃう




だから、ちょっとムチムチ…してるのかな、




エレベーターの前で、またおっきな欠伸を一つ




やった、今日誰もいない。




エレベーターの中は、わたし一人っきり



他の人と一緒だと気まずいからやだ。




目の前で、エレベーターの扉が閉まっていく。





よし、このまま…このまま…。
誰も来ませんように




じっと、身を縮こませて扉が閉まるのを待ってたら、




向こうから、

待って！って聞こえて、扉が開く




ゆっくり開いた扉の向こう、額に汗を浮かべた岩田さんの姿




剛典「 ギリセーフ… 」




はぁ、はぁ、って肩で息をしながら




9階の階数ボタンを、押す




剛典「 おはよう、Aちゃん 」




「 おはようございます。岩田さん 」






エレベーターの扉が閉まって、ゆっくりと箱が動き出す。




ああもう、やっぱり気まずい。






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