骨の髄まで愛してるって

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お風呂から上がって、さっきから忙しなくピンポンが鳴っていることに気づいた。



もしかして、亜嵐かな？
って思って、覗き穴を見れば、



A「 数原さん！？ 」



切羽詰まった顔しながら、額に汗を浮かべる数原さんの姿。



急いでドアを開ければ、ふわっとなにかに包まれた。



厚い胸板、男らしい腕、熱い吐息。



私、数原さんに…抱きしめられてるんだ。




龍友「 よかった…ラインもみいひんし、
倒れてるんかと、思ったわ… 」



なんで、こんなにこの人は優しいんだろう。




たった一度、忘れ物を届けに来たような私を。
たった一度、酔ってるところを介抱しただけの私を、どうしてそこまで…




A「 …っ、ふぇ、」



龍友「 …泣いてるん？」


A「 泣いてないっ、」


龍友「 泣いとるやん、なした？言ってみ？」



優しく抱き締めたまま、まるで子供をあやすみたいに私の頭を撫でてくれる数原さん。




この人になら、なんでも言える。




そんな気がした。




亜嵐が好きなこと。もう5回目の彼女できました報告を受けたこと。



好きで居続けるのが、辛いこと。




途中から、家の中に入ってもらって、
数原さんの男らしい手が、私の手を包んでくれていた。









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