幼なじみにいきなり求婚されたのですが。その2【竈門炭治郎】

83. 私のため ページ38

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「最近ずっと、会いに行けなくてごめん。
合同任務で、自分の弱さに打ちのめされていたんだ。
Aのことをこれからも守りたいのに、このままじゃ守れないって。
だから鍛錬して、強くなろうと思ったんだ。

合同任務の後に蝶屋敷に来てくれただろ？
あの時に無視してしまったのは、その……自分への戒めというか、なんというか…。
大好きなAに会ってしまうと、自分の決意が揺らぎそうだったんだ。」



太ももの上に置かれた手に、自分の手をそっと重ねてきた。
ほっとするぐらい温かくて、なんだか安心した。



そうか、そうだったのか。
炭治郎に避けられていたわけじゃない。
私のためを思っての行動だったんだ。

嬉しい。



「あと…泣かせてごめん。
あの後考えたんだけど、何で泣かせたのか分からないんだ。
ごめん。」



ブワァッと顔に熱が集まる。

あれは、カナヲちゃんに妬いたんです。
そんなこと恥ずかしくて……ううん。

きちんと、伝えないと。






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