幼なじみにいきなり求婚されたのですが。その2【竈門炭治郎】

49. 満月の夜 ページ4

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満月の夜。
眼下に広がる静かな町。

右手の甲に残る、炭治郎の唇の感触。



…想像以上に、柔らかかった……。









『あああ…。』



数時間前のことを思い出して恥ずかしくなり、頭を抱える。
髪がぐしゃぐしゃになろうが関係ない。



最近、炭治郎に毒されていっている気がする。

私に近づくのが当たり前になっていて、それ以上のことも……。
感覚が麻痺して、おかしくなりそうだ。



どの距離感が正しいのだろうか。








「Aちゃーん♪」

『……何だ、宇髄さんですか。』

「何だって、何だよ！」



暇だから、ということで来たらしい。
そんなに暇なら、私と代わってほしい。



「で！」



ガシッ…！と肩に腕を回してきた。

宇髄さんの腕は、私の2倍以上太くて、力もある。
なので、捕まったら逃げられない。



「炭治郎とは最近、どうなんだ？」



やっぱり。
炭治郎関係の質問が来ると思っていましたよ。






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