36. 圧 ページ38
.
不死川さんに炭治郎の失言を謝り、私と彼の間には何もないことを伝えた。
「Aが悪ィわけじゃねぇだろ?
それと、俺はテメェのことなんか好きじゃねぇからなァ!」
顔を真っ赤にして全否定されたのは、少し悲しかった…。
「はい、どうぞー。」
『ありがとうございます。』
しのぶちゃんから、風呂敷に包まれた薬をもらった。
屋敷に置いておく常備薬、任務に持っていく簡単な傷薬などなど。
彼女の薬は本当によく効くので、すごく助かっている。
「そういえば、ここ数日、竈門くんの元気がないのですが…。」
帰ろうとした私の背中に、しのぶちゃんが話しかけてきた。
炭治郎の元気がない理由は、十中八九、私だろう。
「どうしたのか聞いてみても、何も教えてくれないんです。」
振り向くと、ニコッと微笑んだしのぶちゃんと目が合った。
これは…嫌な予感がする…。
「なので、何があったか聞いてくれませんか?」
『え…嫌ですよ!』
すぐに断った。
だって、私のことで元気がないのに、その本人が聞くなんて、おかしすぎる。
すると、しのぶちゃんはニコニコと微笑んだまま詰め寄ってきた。
思わず後退りするが、背後には壁。
これ以上、後退りできない。
「いつも元気いっぱいの竈門くんの元気がなくて、蝶屋敷のみんながとっても心配しているんです。
Aさんは、竈門くんの幼なじみですよね?
じゃあ、お願い、できますよね?」
しのぶちゃんの笑顔は、時々怖い。
私より小柄なのに、圧が…圧がすごい。
だから、首を縦に振るしかなかったのだ。
.
753人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
むゆ。(プロフ) - 朔夜さん» お?← (2020年12月31日 20時) (レス) id: 38565869ab (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - Lunaさん» もう少しやから、待ってねぇ!笑 (2020年12月31日 19時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - むゆ。さん» きゃあ///(え? (2020年12月31日 19時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - シルバーウルフさん» まぁ、落ち着いて(はぁと (2020年12月31日 19時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 続編待ってます(はぁと) (2020年12月31日 17時) (レス) id: acb6885805 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:朔夜 | 作成日時:2020年12月26日 20時