84. 頷く ページ40
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この場にそぐわない、飄々とした声が背後から聞こえてきたかと思うと、私の肩にぽんっと手を置かれた。
顔を上げると、拓馬に向かってひらひらと手を振っている悟がいた。
「五条…?」
「そうそう、久しぶりだな。」
拓馬は、突然現れた悟に、目を点にしていた。
そんな彼の様子を無視し、悟はハイになったようにずっと話し続ける。
「ちょっと聞こえてたんだけどさぁ。
伊藤、Aのことフッたんだ?
んで、やり直してほしいと。」
「五条には関係ねーだろ。」
ギリッ…と歯軋りが聞こえてきそうなぐらい、拓馬は顔を歪めた。
「関係あるんだよなー。
A、俺の彼女だから。」
そう言って、私のことをグイッと引き寄せ、悟の腕の中にすっぽりと収まった。
突然の発言と行動に、私の頭の中は大暴れ。
目を白黒とさせ、彼のことを見上げる。
「な?」
私のことを、本当に愛おしそうに見ていた。
目を細め、夢見るような表情を浮かべている。
____頷くしか、方法がなかった。
『そ、そうだよ。
私、悟と付き合ってる。』
言葉だけじゃなく、私の胸の前に回された腕に手を添え、態度でも示した。
『だから、拓馬とやりな____「はぁ?」
拓馬の不機嫌な重々しい声が、ズシッと体にのしかかってきた。
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眠民。 - 最高でしたー!!続編飛んでいきますね!! (12月3日 19時) (レス) @page47 id: 03ba19f866 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - 棗さん» そうそう、激甘にはしたいと思ってるので(はぁと もっとギュンギュンさせちゃうーーー!!笑 (2021年3月29日 9時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - 春田ぽこ@新垢さん» 天才だなんて/// うん、楽しみに待っててください\(^o^)/ (2021年3月29日 9時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - そよかさん» うふふふ(はぁと どんな展開になるかはお楽しみに(ぶちゅ (2021年3月29日 9時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - ぬまぬまさん» 密かじゃなくていいんですよ(はぁと (2021年3月29日 9時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔夜 | 作成日時:2021年3月17日 21時