幼なじみが落とそうとしてくる。その2【五条悟】

75. やめて ページ31

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悟に乗られているわけじゃないのに、圧迫感にじりじりと押し付けられて息苦しい。
体がむず痒いような居心地の悪さ。



『ねっ…やだ…。』



グッと悟の胸を押すが、逆にその手を取られてしまった。
やってしまったと思った時には、すでに遅いのだ。



「俺はAが好きなんだよ。
キスもしてーし、ヤりてーんだよ。」



カァッ…と顔が熱くなる。

ひどく嫌な予感がした。
心臓が、喉元までせりあがってきた。
まずいことが起きようとしている。



『いい！
そういうこと、言わなくていいから！』



悟の真剣な眼差しに吸い込まれそうになるのが怖くて、視線を勢いよく逸らす。



「A。」



耳に触れるように囁いた。
私の名前が、温かい湿った息と一緒に、体内へと入ってきた。



やめて。
そんな優しい声で、名前を呼ばないで。






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