58. 聞きたいこと ページ14
.
何でこう、息を吐くように恥ずかしいことをサラッと言えるのだろうか。
玄関先で話すのもアレだったので、家に上がってもらった。
「Aの家の匂いがする。」と変態発言をしたのはスルー。
「俺もする。」
『大丈夫だから。』
「病人なんだから。」
『いや、本当に大丈夫。』
お茶を入れてくるってだけで、そんなやり取りを何回も繰り返した。
珍しく(？)悟が折れてくれたので、落ち着いてお茶を注ぐことができている。
コップに注がれているお茶を見つめながら、ぼんやりと考えた。
悟が家に上がったのって、いつぶりだろうか。
私の記憶では確か、小学校の時にゲームをしに来た以来だ。
マ◯オカートで、一度も勝てなかったんだよねー…。
「A。」
『！』
考え事をしている時に話しかけられたので手元が狂い、お茶が少しだけこぼれた。
『もー…。』と牛の鳴き声のような声を出し、近くにあった台拭きでササッと拭いている時だった。
____悟の手が、私の手に重なった。
びっくりして、時が止まったかのように動きを止める。
すぐ後ろに悟がいて、私の背中にぴったりとくっついている。
「あのさ、聞きたいことあんだけど。」
低い声の落ち着いた調子で、私のすぐ頭の上で話した。
耳元で話されているわけではないのに、ぞくぞくっとしてしまう。
重ねられた手をギュッと握りしめ、深呼吸のように口から深く息を吸う。
『何…？』
「菊池先輩に水かけられて、熱出た？」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1456人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
眠民。 - 最高でしたー!!続編飛んでいきますね!! (12月3日 19時) (
レス) @page47 id: 03ba19f866 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - 棗さん» そうそう、激甘にはしたいと思ってるので（はぁと もっとギュンギュンさせちゃうーーー！！笑 (2021年3月29日 9時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - 春田ぽこ＠新垢さん» 天才だなんて/// うん、楽しみに待っててください＼(^o^)／ (2021年3月29日 9時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - そよかさん» うふふふ（はぁと どんな展開になるかはお楽しみに（ぶちゅ (2021年3月29日 9時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - ぬまぬまさん» 密かじゃなくていいんですよ（はぁと (2021年3月29日 9時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：朔夜 | 作成日時：2021年3月17日 21時
