32.馬鹿だね ページ33
「僕…男だよ?」
ズイッ…と顔を近付けてきた。
無一郎くんの浅葱色の瞳に吸い込まれそうになり、視線を逸らすことができなかった。
心臓がバクバクとうるさい。
『むっ…無一郎くん…近い…!』
無一郎くんの顔は、拳二つ分ほどの距離のところにあった。
「僕がきちんと男だってことを分かってくれないと困るなぁ。」
『ご、ごめん!』
これはまずい、非常にまずい。
謝ったが、無一郎くんの顔が離れることはなく、思わず目をギュッと瞑った。
「…なんてね。」
スッと、目の前から無一郎くんの気配が消えた。
そろーっと目を開けると、彼は私を跨いだまま立っていて、悪い顔で見下ろしていた。
「口付けするかと思った?
馬鹿だね。」
ガーン
『もう!』
怒りながら体を起こすと、無一郎くんはクスクスと笑っていた。
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レイレイン - 10の兄って鬼じゃないですか? (2020年11月2日 20時) (レス) id: ab14d68c14 (このIDを非表示/違反報告)
学生の国のアリスw? - こうゆう人は、一言で十分ですよ。はい「天才。」でしょ? (2020年8月31日 18時) (レス) id: 31b1026da6 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - まりりのさん» え、ほんまですか!?嬉しいです( ; ; )頑張っちゃいます(はぁと (2020年5月3日 15時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - かぼさん» やったぁぁぁぁ!更新頑張れますぅぅぅぅ!! (2020年5月3日 15時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
まりりの - この作品見てむいくんの好感度がめっちゃ上がりました!! 更新頑張ってください(はぁと)笑 (2020年5月3日 14時) (レス) id: 8143409358 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔夜 | 作成日時:2020年4月30日 17時