一途にも程がある その4【時透無一郎】

139.逆効果 〜無一郎side〜 ページ4

俺は体がピンピン、肌もツヤツヤ。
Aはぐったり。



『A、大丈夫？』

「だいじょばない。
こし、いたい。」



自分の腕を枕にして、さっきからずっとうつ伏せになって寝ている。
そして、カタコトな日本語。
それすらもかわいい。



『何か飲む？』

「ううん、だいじょうぶ。」

『ほんとに？』



少し顔を上げたAの顔を覗き込み、わざと視線を合わせる。
すると、目を見開き、視線をすぐに逸らされた。
…へぇ？



むくむくと、Aをいじめたい欲が…。



『ねぇー、こっち見てよ。』

「やだ、むり。」



プイッと、そっぽを向かれた。
そんなことしたら逆効果だってこと、そろそろ分かってくれないと困るなぁ。



ちゅっ…



Aの頭にキスをすると、伸びてきた手によって口を塞がれた。
「もう、ねよ。」と制されたけど…___



『無理ー。』



ニッと笑い、Aの綺麗な背中にキスをした。
「んっ…。」という声と共に、体がピクンッと震えた。



「こらっ…！
眠いの…！」



やっとカタコトじゃなくなったAに怒られてしまった。
さすがにもう一回とはいかず、2人揃って裸のまま寝た。

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