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60.寿命 ページ14

1日経っても、体の熱が冷めない。
手を繋ぐことを受け入れた自分を思い出す度に、熱がどんどん上がる。



「熱は?」

『37.5度。』

「下がってきてよかった。」



お見舞いに来てくれたカナヲは、安心したように微笑んでくれた。
そう、熱が出た。
この短期間で2回目。
しかも、どっちも無一郎のせいで熱が出た。
体は強い方だって思ってたのになぁ…。
意外と流されやすいタイプなんだなぁ…。



「昨日の今日だから、熱が出たのかもしれないね。」



違いまーす!
でも、素直になれない私は『うん。』と返事をした。
昨日のことが原因だと思ってくれているようで安心した。
無一郎のことだって悟られなくてよかった。



ピンポーン…



インターホンが鳴ったので体を起こそうとしたが、「私が出るよ。」と言って、代わりに行ってくれた。
うう…優しさにときめくよ…。



「はーい。
…え、時透くん?」



カナヲの驚いた声に、ガバッと体を起こした。



「わっ、カナヲちゃんも来てたんだ。
Aに入っていいか聞いてくれる?」



インターホンから声だけが聞こえてくるが、正真正銘無一郎の声だ。
お見舞いに来てくれるのは嬉しいけど、私の体温をますます上げに来たとしか思えない。



「いい?」

『…いいって言って。』



さすがに断ることなんてできず、入ることを許可した。
カナヲがドアの鍵を開けてくれると、「お邪魔しまーす。」と軽い声が聞こえた。



そして、廊下からひょこっと顔を出した無一郎は、私を見てニコッと微笑んだ。



「大丈夫?
また熱出たんだね。
子供みたい。」

『…うるさい。』


ぐーーーんと熱が上がる。
パッと視線を逸らし、もう一度横になった。



ドキドキドキドキ…



鎮まりたまえ心臓殿。
心臓の拍数は寿命と関係があるらしい。
このままだと、私の寿命はどんどん短くなっていってしまう。

61.2人きり→←59.繋いだままでいたい



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設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎 , ふろふき大根   
作品ジャンル:恋愛
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優衣 - 無一郎がかっこよくてずっと心臓がドキドキしっぱなしでした♥️ (5月8日 10時) (レス) id: 95d1cd5894 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - 竈門夜蝶さん» 仲間!!高いけど可愛いんよ!貢いでまう…。時計もかわいいやろー?\(^o^)/ (2020年7月22日 22時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - かすみんさん» もっと舞い上がらせるぜ!! (2020年7月22日 22時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - むいくん推しさん» やっとやで!お待たせしました!!続編がんばる(ちゅ (2020年7月22日 22時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - マナフィさん» ありがとうございますぅ!!好き!!(ぶちゅ (2020年7月22日 22時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朔夜 | 作成日時:2020年7月12日 20時

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