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70.はい、最低 ページ24

「あっ。
…って何で逃げるの?」



翌日、大学の中で無一郎とバッタリ。
昨日のことが鮮明に蘇ってしまい、彼から逃げようとしたけど、腕をガシッと掴まれたので失敗。



『授業行かないとだから…。』

「次、俺と一緒でしょ?」



ああ、もう間抜け。
この場から逃げるためについた嘘だったのに、無一郎と同じ授業だってことが抜けていた。



クスッと笑うと、腕を掴んだまま講義室に向かって歩き始めた。
『放してよっ!』と言っても、そんな気は1ミリもなさそうだ。



「元気になってよかった。」



半歩前を歩く無一郎はこちらを振り向き、優しい表情を浮かべた。
その表情にドキッとした。



『お…おかげさまで…。』

「まさか、昨日のこと思い出しちゃった?
かわいい。」



ボボボッと顔が熱くなる。
無一郎と出会った時点で思い出していたのに、言葉にされると余計にやばい。
顔の熱でゆで卵ができそう。



無一郎は再び振り向き、黙っている私のことをチラリと見た。
そして、顔が赤くなっていることが分かったのだろう。



「誘ってる?」



はい、最低。
最低。
大事だから2回言いました。



『そんなわけないでしょ!』

「…ふーん?」



かなりの力で腕をグンッと引っ張られた。
そして、背中にトンッとぶつかったのは壁。
顔の両脇には無一郎の手。
そう、つまり、壁ドンだ。



「誘ってても、誘ってなくても、その顔を見せるのは俺だけにしてね?」



この姿は見られてもよいと!?
顔を左右に振りって、人がいるか確認したが、誰もいない。
くっ…ここまで計算されてるとは…!!



「いい加減、素直になってよ。」



無一郎の綺麗な顔が近付いてくる。
唇が触れるまで3、2、1……。
素直に……なれません!



ガバッとその場にしゃがみ込み、無一郎の腕の下を通って逃げた。
振り向かずに逃げた。
でも、『バカ!』と言うためだけ、一瞬振り向いた。
追いかけてはきていないけど、余裕のある表情を見せていた。

71.お誘い→←69.言えるか!!



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設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎 , ふろふき大根   
作品ジャンル:恋愛
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優衣 - 無一郎がかっこよくてずっと心臓がドキドキしっぱなしでした♥️ (5月8日 10時) (レス) id: 95d1cd5894 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - 竈門夜蝶さん» 仲間!!高いけど可愛いんよ!貢いでまう…。時計もかわいいやろー?\(^o^)/ (2020年7月22日 22時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - かすみんさん» もっと舞い上がらせるぜ!! (2020年7月22日 22時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - むいくん推しさん» やっとやで!お待たせしました!!続編がんばる(ちゅ (2020年7月22日 22時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - マナフィさん» ありがとうございますぅ!!好き!!(ぶちゅ (2020年7月22日 22時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朔夜 | 作成日時:2020年7月12日 20時

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