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闇が蔓延る満月に ページ10

「お前ってさ、イルミのなんなの?」
「え…うーん、知り合い?」

フードから覗く銀髪が満月に照らされてキラキラと輝く。そんな様子をぼんやりと眺める少女。

自身の知り合いの名が全く知らない少年の口から出た事に少々驚きつつ、少女は冷静でいた。





天空闘技場を離れ、適当な電車に乗り、適当な街へと降りた少女。満月が1番綺麗に輝くような時間帯に、少女は街を徘徊していた。

そんな時にふと嗅ぎなれた臭い。少女が師と共に過ごしてきた間は嗅がない日は無かったのではないかと言うほど嗅ぎなれた、鉄のにおい。

そんな臭いが路地裏から漂ってきた



……そういえばここ三日食べてないなぁ



これは少女の話でなく、少女のペット(念能力)の話である。

師匠と共に居た頃は困った事も無かったのだが、師匠とは違い自分は快楽殺人鬼でも戦闘狂でもない。故に死体にあまりお目にかかる事も無い。

牛や豚でも能力的には問題ないのだが、牛や豚では金がかかってしまう。少女のペットは大食らいなのだ。

最後に食したのは天空闘技場での足2本のみ。それではペットの腹は膨れず、能力も低下していく一方であった。

(……死体ならありがたいんだけど)

などと不謹慎極まりない事を思いつつ、少女は路地裏に足を向けた。

足を進めると見えてきたのは2人。横たわる者とこちらを見ている少年。少女が来ることを分かっていたような少年は、少女の顔を見て大きな目を更に大きく見開いた。

そんな少年の姿に少し疑問を持ちつつ、少女の意識は横たわる者へと向かっていた。

(息はない…当然か。心臓無くなってるし)

おそらくこの死体を作り上げたであろう少年に目を向けると、少年の口から発せられたのがこの言葉。

「お前ってさ、イルミのなんなの?」







「知り合い?ただの知り合いにアイツがあんなに親しくする訳ねーだろ!」
「うーん…確かに。」
「認めんのかよ!」

死体を横にして会話をする2人の少年少女の絵面は何とも奇妙なものであった。

「じゃあ、師匠の仕事仲間……?」

あまり自身の素性を知られるような事は話したくない気持ちから、少女の語尾は何処かうしろめたかった。

「何?お前の師匠も暗殺者なの?」
「暗殺者っていうか…殺人鬼っていうか…」
「どっちも似たよーなもんじゃん。」
「……そうだね」

(…師匠に関しては似て非なるものと言った方が正しいけど)


少女は出かけた言葉を飲み込んだ

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かぴばら2(プロフ) - キースさん» 結構量あるのに…!!ありがとうございます!これからもご期待に添えられるように精進します!! (2020年12月27日 0時) (レス) id: a02d4950c9 (このIDを非表示/違反報告)
キース - あえてこちらにコメントさせて貰いました!かぴばらさんが更新されているところまで読ませていただきました!とっってもタイプです!ずっと応援してます!頑張れ!( ̄▽ ̄)ゞ (2020年12月25日 23時) (レス) id: 7e1a44873b (このIDを非表示/違反報告)
かぴばら2(プロフ) - キースさん» キャラも世界観も話の内容もめちゃくちゃ良いですよね!!あの作品は人生のバイブルです…。応援ありがとうございます!これからも更新頑張ります! (2020年12月25日 22時) (レス) id: a02d4950c9 (このIDを非表示/違反報告)
キース - 気付いて下さった......!実は私も大好きな漫画なんですよ( ノ^ω^)ノ応援してますよ~!! (2020年12月24日 18時) (レス) id: 7e1a44873b (このIDを非表示/違反報告)
かぴばら2(プロフ) - キースさん» コメント今気付きました!遅れて申し訳ないです!ば、バレてしまいましたね…!私の人生にモロ影響与えた漫画なので使わせてぇなと思ったのが3年前です…。ぶっちゃけまずいと思った時には後に引けなくなってしまいました…トホホ (2020年12月23日 19時) (レス) id: a02d4950c9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かぴばら x他1人 | 作成日時:2018年5月5日 0時

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