恋 ページ17
朝五条先生に呼ばれて何かと思えばいきなり任務に駆り出された。
いや、それは良いんだけどさ。
五条先生には具体的な事何も言ってないのに全部分かられてるみたいでちょっと気味悪い。
今日もニヤニヤしてた五条先生の顔を見てると俺昨日口滑らせてねぇよなって不安になった。
「どした？行こうぜA」
「お、おう」
俺のちょっと後ろでぼーっとしてたAにいつも通り声を掛けた。いつも通り。
昨日の夜、俺なりに一人で色々と考えてた。それで結局辿り着いたのはAが言ってた"俺達らしく"。
もうAに向けての気持ちに、嘘は無し。
だから変な誤魔化しも必要無い。
___「まぁ、悠仁は安心しなよ。
もしそうだとしても多分本気じゃないよ」
それにもし昨日五条先生が教えてくれた事が本当なら諦める理由もないしな。
俺より小さい歩幅でついてくるAのペースに合わせて歩く。
でもちらっと見えたAの顔がなんか落ち込んでるみたいな顔してて、こっちまで暗くなりそうになった。てか普通に心配なるじゃん。
「どうした？具合悪い？」
「いや、あ、うん！全然平気！元気元気！ワッハッハ！」
急に変な笑い方したこいつはやっぱどっかおかしい。そんなキャラじゃねぇだろ。
「変な汗出てんぞ」
「は？！出てねぇし！大丈夫だから、行こ！！」
俺を置いてちょっと歩くペースが早くなるA。
…もしかして、怒ってんのかな。
河川敷に置いてった事か、昨日急にココア手付けねぇで出た事か、考えたくねぇけど、アレか。考えてみたら思い当たる節しか無いような感じがして来た。
「怒ってんの？」
「は？！」
「マジごめん。俺も後から謝ろうとしててめっちゃ後悔してた。ココアも全残ししたし」
「待って。さっきから何の話してんの？」
「何って、河川敷に俺が置いてった事だろ？」
俺の顔を見て大きく溜息を吐いたAが同時にぐっと肩の力をどっと抜いた。デコに手を置いて俯くA。
え違った？俺なんか間違えちゃった？
「あ…もしかして昨日のキモかっ「そんなんじゃない。」
1番心配だったことを聞こうとしたら言い終わるまでに遮られた。
けど、それよりも俺が驚いたのはその後のAの顔。俺を見つめるこいつの目は、何故か潤んでた。
「…悠仁は何も分かってない。」
ゆっくり、小声でそう言われて言葉を失った。
その間、Aの目は俺の目を捉えて離さなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 343人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ナナナ(プロフ) - 朧さん» お声がけありがとうございます！(;_;)そう言って頂けて本当にありがたいです！頑張ります！ (2021年3月6日 18時) (
レス) id: 6431d8432b (このIDを非表示/違反報告)
朧 - 神作品を作ってくれてありがとうございます!!投稿頑張ってくださいね(´∀`) (2021年2月13日 22時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
ナナナ(プロフ) - 語彙が足りないひとさん» 軽率に嬉しいですｯ！コメントありがとうございます！励みになります！ (2020年12月30日 23時) (レス) id: 6431d8432b (このIDを非表示/違反報告)
語彙が足りないひと - 好きですｯｯｯｯ！！！！！( (2020年12月30日 15時) (レス) id: b91dddfe62 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ナナナ | 作成日時：2020年12月28日 18時
