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第四輪*甘い香り ページ5

「やっぱり…なんかあった?」



優兄は心配そうに私の顔をのぞき込む



“やっぱり”優兄は気づいてたんだ。



優兄は昔からこういうことに関しては凄く感がいい。昔から優兄は私の良き相談相手だった。



「…大学…さっき退学してきたの」



私は苦笑混じりに彼にそう告げた。優兄は無言で真剣に話を聞いてくれた。



やりたい事が見つからず大学を辞めてしまった事.両親は私を応援してくれていたこと.あと1年でやりたい事を見つけようとしている事



優兄は最後まで聞き終えると笑顔で私を見つめては



「そっかそっか、じゃあ頑張ってこ?あと1年まだまだ長いぞ!」



そう告げては私の頭に手を伸ばしてはわしゃわしゃと髪を乱すように少し乱暴だが優しく撫でくれた。



私は昔からこれが大好きだ なんだか安心できる。今まで張り詰めていた物が少しだけ許された感じがする。



そして優兄が手を離しては「一緒にAのやりたいこと見つけようぜ!」と歯を見せ笑顔で私を励ましてくれた。



雑談をしているうちにマスターがコーヒーを彼の目の前に置軽く会釈をしては去っていった。



優兄はそのコーヒーに砂糖を1つ入れ1口 口に含むとホッと気が抜けたかのように息を吐いては私の方を見ては軽く首をかしげてこう問いかけた。



「そういえば気づいてる?」



私は優兄が何の話をしているのか分からず首をかしげて彼を見つめるとブハッ…と彼はクスクスと笑っては私の口元に手を伸ばし親指で何か取っては



「さっきAの食べてたサンドイッチのマヨネーズかな?付いてたよ?」



そう言うと自分の指についたマヨネーズをペロリと舐めとっては「手作りかな?」と何事も無かったかのようにヘラヘラと笑っている。



恥ずかしさのあまり顔が暑くなる顔を隠すように彼から目を背け



もう少し冷めてしまった紅茶を口に含んだ。





ラベンダーの優しい香りがした。





。゜⋆。✿*。゜⋆❀٭。゜⋆




続く

第五輪*眠気→←第三輪*ため息



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設定タグ:歌い手 , AtR , 浦島坂田船   
作品ジャンル:恋愛
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いかげそちょこ(プロフ) - スイさん» こんにちは、はじめまして!コメントありがとうございます…!そう言っていただけて嬉しいです…!更新頑張りますので最後までお付き合い頂けるとうれしいです…! (2017年6月1日 20時) (レス) id: fe55f125d6 (このIDを非表示/違反報告)
スイ - 題名素敵だな〜と思って読んでみたら、内容まで素敵でビックリしちゃいました笑 続き凄く楽しみです!なんだか上からっぽくなった気がして申し訳ないのですが…。頑張って下さい! (2017年6月1日 18時) (レス) id: 77c9f3f671 (このIDを非表示/違反報告)
いかげそちょこ(プロフ) - あーらさん» こんにちは、初めまして!コメントありがとうございます…!褒めていただけてとても嬉しいです…!ありがとうございます!これからも応援してくださると嬉しいです(*´∀`*) (2017年5月28日 17時) (レス) id: fe55f125d6 (このIDを非表示/違反報告)
あーら(プロフ) - こんにちは!言葉遣いとかにすご惹かれました!凄いですね!これからも更新楽しみに待ってます!無理のない程度に頑張ってください! (2017年5月28日 8時) (レス) id: 3d94a8f31b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いかげそちょこ | 作成日時:2017年5月28日 0時

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