＊歌い手＊ 青空の下 桜の咲くこの街で…

第十五輪＊明日も ページ16

真冬くんと解散したのち彼方さんと部屋までの道のりを歩く.エレベーターに乗ると彼方さんは.「何階？」とこちらを見ては問いかけてくる.



私が「あ、一階です．」と答えると「あ、同じ階なんだ。」そう呟き彼方さんは.一階のボタンを押す。



エレベーターが下に降りていくのを感じながらふと横目に彼方さんを見上げてみる．なんだか落ち着いた雰囲気でとても透き通った肌の色をしている.初めましてだけどこうまじまじと見るとすごく綺麗な人だなぁ…



なんて考えながら見つめているとその対象と目が合う「ん…どうしたの」とこちらを見ては首を傾げる私はあわあわと目をそらしては“なんでもないです”と誤魔化すように告げ少しうつむき気味に前を向き直す。



彼方さんはキョトンした顔をしては「そう、」と呟くように告げては、そっと視界から私を外す．静寂を破るようにエレベーターが一階に到着する。



少し先を歩く彼方さん．私の家の隣で立ち止まっては、「俺の部屋ここだから．なんかあったら来ていいよ」とふわふわと手を振り「おやすみ、またトーク送るね」と告げそのまま玄関のドアを閉める．



なんだか不思議な人だなぁ…そんなこと考えながら自分の家の玄関を開け鍵を占める．



靴を脱ぎ捨てフラフラとソファに腰をかけては.ケータイを起動させる.いかちょこtalkに何件か通知が来ていたので一通り目を通しては手際よく返信を返す。



喫茶店でのバイトが始まるのは3日後からだと翔太くんとマスターから連絡が来ていた。
『了解です.ありがとうございます．』と返信を淡々と返していく.



返信し終えたところにチョコチョコ♪と通知音が鳴る確認すると“坂田優”の文字.その通知をタップするとトーク画面が現れる



『明日どっか遊び行かへん？』



生憎(あいにく)私には.明日の予定は何一つとしてないので．OKを示す内容のスタンプを送ると続けて『どこか行くの？』と一言送る．



『どっかでご飯食べよー』と返信が来る.別に断る理由もないので了解を出しては.その後どこ集合だの何時集合だとかの会話をしてはその日は眠りにつくことにした。



明日も楽しい一日が待ってそうだなぁ…



あ、そういえば彼方さんってお隣さんだったんだ…



また今度ご挨拶しなきゃな．なんて考えながら私は瞼を閉じ睡魔に身を任せその日は眠りについた




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続く



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