ジョニィ「膝枕しろ」 ページ9
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「よっしゃァ!!」
開始早々、派手にガッツポーズをする。
何故かって? お題の難易度がだいぶ低くなったからさ!
いやね、いっつもキスしろだの飲めだの何だの酷いわけですよ。
「へぇー……じゃあ壊すね」
「は?」
いきなり聞こえた男の声。その方を見てみると、18とか19歳くらいだろうか。金髪に星柄の帽子を被った人が座っていた。今までは立ってたのが多かったので少し拍子抜け。まあ立とうが座ろうがどっちでもいいんだが。
壊すと言っているが、この部屋は壊れない。諦めたところで説明するのが吉だろう。
「____タスクACT2ッ!」
叫んだかと思えば、指先を壁の一点に向けている。拳銃の形にしていたので、何かが撃ち出されるのかと思い伏せた。人外の力を発揮する輩もいたわけだし、指先からパァンと弾丸が出る奴もいるのかも知れない。
「…チュミ、ミィ〜ン」
……今、何か…どこか不気味な声? が聞こえた気がする。
だが、彼は気にもとめていなかった。だとしたら勘違いだろう。…じゃあコイツの指先から何かが飛んだのも勘違いということになる。
ついにストレスで幻覚が見え始めたのだろうか。
「ダメだな。僕のパワーじゃあ壊すことが出来ない」
「…え、パワー……?」
「…君には関係ないだろ?」
はぁ〜〜〜〜嫌いなタイプだった〜〜〜〜〜〜。
こーゆー、「僕にしか関係ないんだから説明する必要なくね??」的な人は無理だ。こちとら気になって仕方ないのに寸止めなんかされては我慢できない。私は”そうなんだ”と納得したいだけなのに…!
「納得」は全てに優先するぜッ!!
とは言って。
コイツからの説明など一切期待できないので、わざと聞こえるように溜息をつきながら説明した。この豆腐野郎に慣れ始めている自分が怖い。この部屋やっぱ大嫌い。死ね。いや口悪いか。ふぁっく(同じ)。
なるほどねと素っ気なく返事され、正座のまま、自身の太ももを手で示した。
「ん」
「何故ゆえに我がやられるのだ!?」
「キャラ違うし。……僕、足動かないからさ」
え、と聞き返そうとしたが止めた。
地雷を踏んでしまったかとドキドキしたが大丈夫だったらしい。これはもう、ほぼ強制的なのと一緒だろう。呼吸を整え、どうすれば足を傷つけずに済むかと脳内でシミュレーションしてみる。
「いや早くしてくれない?」
…嫌い。
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結兎亜(プロフ) - 初コメ失礼します!リクエストで、ジョニィの…軽めに、「ハグしないと出られない部屋」、お願いしますっ! (2022年12月4日 18時) (レス) id: 7bda5675bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくり - 天才羨ましい、、そっか···神ってマジでいるんだ··· (2022年12月4日 15時) (レス) @page41 id: 7a9a52b587 (このIDを非表示/違反報告)
スズメ(プロフ) - 作者さんの短編とても面白いです(((o(*゚▽゚*)o)))作者さんのほかの小説が読んでみたくて。処刑少女と××という小説を読んでみたいのですが、もしよろしければパスワードを教えて頂けませんか。 (2022年11月26日 10時) (レス) id: e3bb4f0ab3 (このIDを非表示/違反報告)
ケイキ(プロフ) - 更新お疲れ様です!いつも楽しく読ませてもらってます!あと腐の短編集めちゃくちゃ読みたいです… (2022年11月21日 6時) (レス) @page39 id: 0694030e7d (このIDを非表示/違反報告)
森(プロフ) - うおおお!?めっちゃ面白いです!!単純明快大ピンチ…な、なんか頭に電柱が駆け巡るんですが… (2022年10月24日 21時) (レス) @page30 id: 16b29645b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:どりこく x他2人 | 作成日時:2022年9月11日 10時