ディアボロ「プロポーズしろ」 ページ37
この作品※削除済の夢主。
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「…この部屋は……お前の仕業か?」
「いやいや。流石にンなことできんよ…我の〈
「……そうか」
少し不自然なところで会話を終わらせたのは、ただ単に面倒だったからだろう。
暇が極限状態にまで達していたのでソファーで眠っていた。が、フワフワだったはずの感触が変に固くなっていたことで目が覚めてしまった。起き上がってみると、見覚えがない白すぎる部屋。真四角。面白みもない。
「…………壊す? ドア、」
「ああ……分かった。キンクリで破壊しよう」
結果だけを言わせてもらうと、無理だった。
「じゃ、あの紙に従おっか」
既に見つけていたらしい。現状の打開方法。
じゃあ早く言えよ…と小声で悪態をついたが、その壁の白と同化している紙を見て硬直した。反対にAは面白そうなものを見つけたときの笑顔になっている。
────愛を囁き、手の甲に口付けをしろ。
この内容を見て笑っていられるやつがいるだろうか。
否、いないだろう。
「……………じゃあ、やるか。私からいく?」
「……そうだな」
彼がコクっと頷いたのを見た瞬間。
少しばかり離れていた距離を一気に詰めて背後に立った。それだけでも十分ビビったものだ。コイツといると本当に心臓に悪い。………怖。
そのまま前に回り込み、軽く抱き寄せる。背中に手を回し、右手を引っ張ってわざとA側にもたれ掛かってくるようにした。ゼロ距離で、彼の心音が聞こえてくる。
いつもと違う雰囲気で、にっこりと微笑みかけて、
「私の愛する人、大好きですよ。───今も、これからも」
と、言ってやった。
だが、肝心なディアボロ自身、ザ・ワールドされたかのように時が止まっている。そして、やっと遅れて反応した。ボソッと小さな声で何かの言葉を溢し、顔をただただ不快そうに歪める。「目が潰れるな」
「ご冗談を」…楽しそうに言った後、じゃあね、と手を振った。振り返しそうになったが慌てて抑え、「……ん、ああ」と曖昧な返事を投げる。だが、それすら待たずに既に消えてしまっていた。
…俺はアイツが、本当に分からない。
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ちょっと解説。
夢主→0部のラスボス。荒木荘に引っ越してきた。
あの世に逝くまで同居生活しよう、的な小説だった。過去形。
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結兎亜(プロフ) - 初コメ失礼します!リクエストで、ジョニィの…軽めに、「ハグしないと出られない部屋」、お願いしますっ! (2022年12月4日 18時) (レス) id: 7bda5675bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくり - 天才羨ましい、、そっか···神ってマジでいるんだ··· (2022年12月4日 15時) (レス) @page41 id: 7a9a52b587 (このIDを非表示/違反報告)
スズメ(プロフ) - 作者さんの短編とても面白いです(((o(*゚▽゚*)o)))作者さんのほかの小説が読んでみたくて。処刑少女と××という小説を読んでみたいのですが、もしよろしければパスワードを教えて頂けませんか。 (2022年11月26日 10時) (レス) id: e3bb4f0ab3 (このIDを非表示/違反報告)
ケイキ(プロフ) - 更新お疲れ様です!いつも楽しく読ませてもらってます!あと腐の短編集めちゃくちゃ読みたいです… (2022年11月21日 6時) (レス) @page39 id: 0694030e7d (このIDを非表示/違反報告)
森(プロフ) - うおおお!?めっちゃ面白いです!!単純明快大ピンチ…な、なんか頭に電柱が駆け巡るんですが… (2022年10月24日 21時) (レス) @page30 id: 16b29645b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:どりこく x他2人 | 作成日時:2022年9月11日 10時