聞きたかったこと ページ21
赤「Aー、薬と冷えピタ持ってきた。」
『ありがと...』
赤「はい、前髪あげてー」
だいちゃんが冷却シートを、私のおでこに貼ってくれる。
『っ、』
赤「あっ、ごめん。冷たかった?」
『大丈夫。』
それから薬もきちんと飲んで、ベッドに横になる。
赤「なぁ、A」
『ん?』
赤「俺な、Aが倒れたって聞いた時、ほんまに心配した。」
赤「それにその後、Aが危ない目にあっとるのを見て、怒りで頭の中真っ白になった。あいつのことも許せんけど、俺自身も許せんかってん。なんですぐAの異変に気づけんかったんやって...。」
『そんなこと、』
赤「でもな?一回も迷惑とか思ってないで。ほんまに。」
「それに、病人を一人にして帰るほど、俺腐ってないから(笑)」と付け足し、だいちゃんは優しく微笑んだ。
『うー、(泣)』
赤「もう泣くなや、また熱上がんで?」
そう言いながら、私の涙をそっと指で拭ってくれるだいちゃん。
『あのさ、』
赤「ん?」
『あの時...、楽屋のドア、鍵かかってたやんな?』
私はずっと気になっていたことを聞いてみた。
赤「あー、うん...」
だいちゃんは、あの時のことを全部話してくれた。
照史くんが私の様子がおかしいことを、淳太くんとだいちゃんに詳しく話していたこと、
だいちゃんが、私に直接聞こうと楽屋を訪ねたこと、
その時、楽屋のドアに鍵がかかっていることに気づき、不思議に思っていたら、中から私と男の人の話している声が聞こえてきたこと、
急いで照史くんと淳太くんに事情を話し、楽屋の鍵を取りに走ったこと。
『なんで、ドアに鍵がかかってるのを不思議に思ったん?』
赤「やってA、昔からドアの鍵閉めへんやん」
『あー、確かにトイレ以外は基本閉めへんかも』
赤「やからなんとなく、おかしいなーって」
『そっか。私あの時、だいちゃんが来てくれた時な、怖さとか一瞬で吹き飛んだし、めちゃくちゃほっとしてん。...ほんまにありがとう。』
赤「おう、」
『はぁーっ、疲れたぁ。ちょっと寝てもいい?』
赤「おん。じゃあ俺、向こうの部屋おるな。」
だいちゃんが部屋を出て行くのを確認して、私は布団に潜り込んだ。
いろいろあったけど、私はここで立ち止まりたくないし、しっかりと前を向いて出発したい。
だから今ここでたくさん泣いて、いろんな感情を爆発させたかった。
438人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
亜由 - 2人とも照れてその様子をお兄ちゃん組は見守っててシゲとのんちゃんが騒いでるお話を書いてもらえませか? (2022年7月1日 23時) (レス) id: 056f326efc (このIDを非表示/違反報告)
亜由 - こんばんは。小説読みました。京セラドームで皆がMC中にサプライズで主夢が神ちゃんの誕生日をお祝いする楽屋で主夢が神ちゃんにお手紙を読んで皆でケーキを食べてたら神ちゃんが主夢にケーキをあーんして食べさせたり食べさせあったりしてる (2022年7月1日 23時) (レス) id: 056f326efc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:◎(マル) | 作成日時:2021年11月27日 21時