漆黒と純白【黄橙赤】 (ページ6)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:13,360 hit

・ページ6

見られてるんだなとは感じてた。

でも、変に意識するのはたかだか10代の男の子には申し訳ないような気がして。

申し訳ない？いや、ただ単に僕のプライドなのかも知れない。

でも、どちらにせよ彼の目線が悲しくて、なんか目を逸らして。

でも、まだ見られてるんだろうなって気がしてがして、だから気を紛らわそうとしたんだけど、なんせ彼の顔は天下一品にいい

だから、正直俺のガラケーが中島みゆきを奏でてくれた時は嬉しかった。

で、気づいているかわかんないけど、ちらっと彼の顔を見ると、すごく悲しそうな顔をしているから。

出るのをためらっているうちに切れてしまった。

少しなんも関係ない彼のせいにしてはため息でもついて、あぁ、声でもかけるかと思いながら振り向くと、さっと目線を逸らされた。

あぁ、可愛いと思ったのは不覚なのか。

「そんな見てどうしたん、自分、中学生やろ？家帰らんといけんのちゃうん？」

「俺、19やし。」

「子供っぽい」

「なんなんおっさん」

「おっさんじゃないよ～。23だよ～？」

「体型中年やけどな」

「痛いとこつくな～」

「で、なんで声かけたん？」

「え、だって僕のことめちゃくちゃ見とったやん～」

「、、、、、。俺のポプラの枝になる気ある？」

「は？」

「なんも」

なんだこの男の子

ポプラの枝って、、、、、、。

助けて欲しいわけやとしても、初対面の人を助ける義理はないし向こうもそんな気はないかもしれんのに無駄に心配するのは年頃の男の子には可哀想だし、いや別にいいんだけどセフレぐらいにはなっても。

でも彼が言ってるのはそんなんじゃない気がするけど、まぁどっちにしろ面倒だし追い掛けなかった。