漆黒と純白【黄橙赤】 (ページ2)

今日:8 hit、昨日:7 hit、合計:13,374 hit

。ページ2

優しかったのだ。本当に。

はじめは本当に優しくて、俺を、まるでダイヤ？真珠？分かんないけどとりあえずくそ高級なものを扱うかのように俺を接した。

それが原因だったのかなって、今になれば思う。

その反動で、亮が怒ったときには、必ず「こんなに大切にしてるのに」って言った。

別に望んでるわけではなかったのに、なんか亮に言われると少し申し訳なくなって俺は黙ってうつむいて謝るしかなかった。

で、俺が涙を流すと、いつもやってしまった！って顔して、犬みたいな顔で眉毛下げて、必死に謝るから、あぁ、愛してくれてるんだななんて思うし、悪い気はしない。

でも、エスカレートすればどんなものでもよくないわけで、なんでもかんでも嫉妬の対象になってしまうんだ。

で、実質的にそうなってしまった訳だから、あとからはなにも言えないのだけれど。

亮の部屋は白黒を基調とした部屋だから、明かりを消せば白いところだけが微妙に浮き上がって、見方を変えればすごく綺麗なものになる。

「すばるくん、」

なんて、甘ったれた声だして、振り向けば嬉しそうにへにゃって笑って。

うつむきながら口角をあげて、焼けた肌で後頭部をかきむしりながら「好きやで」なんて言う反則な大人。

そう、怒らなければすごくいい人。

なんか、怒ると豹変するんやけどね、

俺はどっちの亮も好き。