米花町の引っ込み思案な女の子 (ページ10)

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おひるごはんページ10

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「はい。お待たせ致しました！安室特製オムライスです。」

「わぁ…ありがとう」

大きな瞳を輝かせて目の前のふわふわな卵に寝かせられたオムライスを見るA

隣でコナンがオレンジジュースに口をつけながらその様子をジッと見つめていた

「あはは、Aちゃんってすごく美味しそうに食べるよね」

「ん？ほいひいはら！」

口の周りに数粒の米を付けながら話すAに、苦笑いをしながらティッシュを手渡した

「コナンくんは何も食べないの？」

「うん！ボクは蘭姉ちゃんが作っててくれてるから」

コナンの言葉に首を傾げたA

そういえばこの子には何も言っていなかったなと思い出した

だからと言ってバカ正直に話す訳にもいかないので、分かりやすいように噛み砕いて誤魔化しながら簡単に説明をした

最初は理解が出来ずに唸っていたAだが、最終的には何故か笑ってて頷いていた

「今ので分かったの？…というかずっと思ってたんだけどどうしてボクだけに頼るの？」

懐いてるの？とは言えずに濁したまま聞くと、きょとん。とした顔でコナンを見つめた

「たよる？」

「うん。歩美ちゃん達にはもじもじしながらなのに、ボクには人見知りしないのかなって。もう慣れたの？」

「うーんと…」

コナンの言葉を一生懸命理解しようとしながらウンウンと唸る

しばらく経ったあとにパッと顔を上げた

「コナンくん眼鏡だから！」

「はは…またそれかよ」

どうやらAの信頼の基準は眼鏡らしい。

「じゃあ僕も眼鏡をかけたらもっと仲良くしてくれるのかな？」

「あ、安室さん」

「お兄さんは、えっと、眼鏡ない方がかっこいいよ」

お馴染みのもじもじをしながら小さな声でそう言ったA

その声に安室はにこにこと爽やかな笑みを浮かべた

「さっきの眼鏡の男よりもかい？」

「え？」

「安室さん、大人気ないよ」

「はは、冗談だからそんな顔をしないでくれコナンくん」

「冗談に聞こえねぇから言ってるんだけど…」

「A、さっきの人にありがとう言いたいの」

「その人ってもしかして眼鏡かけてた？」

「うん。コナンくん知ってるの？」

「ボクの知り合いだよ！名前は、」

ガチャン！と少し強めの金属音が鳴り響いた

「お兄さん？」

「もう会うことはないんだから、気にしなくて大丈夫さ」

「はは…怖ぇ〜」