米花町の引っ込み思案な女の子 (ページ7)

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こわいところページ7

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Aのハッキリとした拒絶に困惑したコナン達

「でも怪我を治してもらわないと痛いままだよ？」

「治す？」

普通の子供なら分かる当たり前のことだが、何故かこの時のAの知識にはすれ違いがあった

「Aちゃん、病院に行ったことないの？」

「ある。でも…」

「言いたくないかい？」

安室の問いに困ったように視線を動かしたA

ふむ。と悩んだ安室がそっとAを連れ出した

建物の物陰まで行くとその場にしゃがんだ安室

「僕にだけなら教えてくれるかな？」

「…誰にも言わない？」

「もちろん。Aちゃんが嫌なことはしないよ」

安室の言葉にホッとした様子のAが静かに口を開いた

「病院は…こわいひといっぱいいるから」

「ふふ、そういうことか。」

小さい子なりの理由だなと笑った安室だが、Aの次の言葉で背筋を凍らすことになる

「病院に行くとね、注射されて、頭がクラクラになるの」

「予防注射かな？」

「わかんない。起きたらいつも病院のベットにいるの」

そこでふと疑問に思った安室。

注射を受けたからと言って毎回倒れてしまう体質はあるかもしれないが〝わからない〟と答えるものだろうか

普通は親が子供に分かるように説明をしてあるはずだ

「でもね、ままが嬉しそうだから…」

「嬉しそう？」

「うん。男の人に何か貰ってね、〝貴方のおかげで今月も暮らしていけるわ〟って」

背筋が凍る思いだった。

恐らく何かとはお金のことであろう。母親は働いていないのだろうか、そもそも父親はいるのか

どんどんと嫌な方向に話が進んで行って流石の彼も心の中で歯を食いしばった

「…教えてくれてありがとう。今から行くのは、痛いところを治してくれるところだよ。」

「痛いところを治す…」

「そう！僕も一緒に行くから行ってくれるかい？」

頷いたAに先に戻ってるよう言い、ふと後ろを振り返った

「聞いてるんだろう？コナンくん」

ひょっこりと顔を出したのは苦笑いのコナン

「あはは…バレてた。」

「それぐらい分かるさ。君は今の話を聞いてどう思った？」

「まだ詳しいことは見てもないし、彼女に聞かないと分からないけどこれだけは言える。Aちゃんのお母さんはグレーだと思うよ」

「…そうか。」

ピッ

「あぁ、俺だ。流川Aの一家について調べろ。今日中に。」