米花町の引っ込み思案な女の子 (ページ14)

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おともだちページ14

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「も〜、お父さんってば廊下は走ったらダメでしょ！」

「ごめんねぇ…せっかくのお友達が来たと思ったらパパ嬉しくて」

「はは…」

頬を引き攣らせて笑うコナン

この親にしてこの子ありというような感じであった

「コナンくん…だったよね？オレンジジュースでも飲むかい？あぁ、こんな事なら買ってくれば良かったね。気が遣えなくてごめんね…」

「ぼ、ボク、オレンジジュース飲みたいなぁ！」

「Aも飲みたーい！」

「そうかい？良かった！じゃあ今入れてくるから少し待っててね」

どよーん。とあからさまに肩を落として落ち込む父親に慌てて声をかけると花が咲いたように笑ってリビングへ消えた

ホッとしながらも、内心めんどくせー。と思っていると、突然視界いっぱいにAの顔が広がった

コナンが驚いて声を上げると二パッと笑ってソファに座ろうと促す

「ふふ、お友達呼んだの初めてだから嬉しいなぁ」

「そうなの？なんで？」

「お母さんがね、絶対ダメって言うの。あと、お友達いなくて…」

その後に付け加えられた“眼鏡の子がいなかった”という言葉にまたもや盛大に頬を引き攣らせたコナンだった。

Aの父親が持ってきたジュースとお菓子を楽しみながらコナンはひっそりと仮説を立てていた

1つ、この男は黒では無いということ。

2つ、全くの白でも無いということ。

3つ、黒の組織との関わりがあるということ。

どれも仮説に過ぎないが彼女の口から出る言葉をまとめる限り無理のない話では無い

友達の親を疑うのは心苦しさもあるが、コナンにとって黒の組織を追うことは何よりの優先事項だった

「ねぇねぇ、どうして前のお家ではお友達呼んじゃダメだったのにこのお家では良いの？」

純粋な質問をぶつけると、Aも父親の方を見つめた

どうやら彼女自身も知らなかったらしい。

「え？どうしてこの家では呼んでいいのかって？うーん、ママに聞いてみないと分からないなぁ」

「そっかぁ。お母さん次はいつ帰ってくるの？」

「そろそろじゃないかい？」

ふーん。と素っ気ない返事をしつつ残念そうに顔に影を入れたA

オレンジジュースを飲み干し、トイレと呟いて部屋をかけて出ていった

娘が出ていく様子を見つめていた父親にコナンが口を開く

「嘘つき。なんで、今嘘をついたの？」