米花町の引っ込み思案な女の子 (ページ2)

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てんこうせいページ2

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「さぁ、皆！今日からこのクラスに新しいお友達が来ます！仲良くしましょうね」

黒板の前に立つのは全身が異常なほどに震えて、目に大きな涙を貯めている女の子だった

そんな彼女の様子に先生は安心させるように背中を撫でて何かを耳元に呟いた

「るかわ…Aです。よろし、くお願いします…」

「上手に自己紹介出来たね！皆拍手しましょう！」

最初はパラパラ…という音もとある少年たちによって大きな拍手に包まれた

「この時期に転校生なんて珍しいですね！」

「可愛いー！あゆみ仲良くなりたい！」

「コナン達とはちげーな」

「オレ達と一緒にするなよ」

ワイワイと騒いだ声も先生の一声で静かになった

席を案内された女の子は転校生らしい一番外側の窓側の席だった

席に着くと女の子はすぐに俯いて一言も話さなかった。

その様子を少し遠くからメガネの少年が眺めていた

「言っとくけど、彼女から何も感じないわよ。」

「わーってるよ。なんであんなに怖がってんのか気になっててよ」

「ただの人見知りにしか見えないけど？」

「へーへー、オレの考えすぎですよ」

…なんか、言われてる

私の方見てる、怖い

もうきらわれちゃったのかな

やだ、いやだ

「こんにちは！！」

「…っ！？あっ、えっと」

休み時間、突然視界に入ったきた人物に驚いて固まるA

何も言わないAにカチューシャを付けた女の子は首を傾げた

「私、吉田歩美！Aちゃんって呼んでもいい？」

ウルウルっと目に涙を溜めて震えたAだったが、しばらく歩美を見つめた後に小さく頷いた

「やったー！歩美のことは歩美って呼んで！」

「あ、あゆみちゃん…」

「うん！もうお友達だね！」

声には出さずに口の形だけで友達と呟いた彼女がふんわりと笑う

年相応の笑い方に少し大人びた表情をする二人が安心したように笑った

「ずりぃぞ、歩美！おれは、小嶋元太！」

「あっ、元太くんだって！ボクは円谷光彦です！」

「おいおい、お前らそんなに詰め寄ったらAちゃんだって…え？」

「あら。懐かれるの早いんじゃない？」

同い年とはいえ、男の子二人にいきなりグイグイ来られたAはパタパタと走ってコナンの袖をギュッと掴んだ

五人は目を丸くして彼女を見ていた

「た、たすけて」