61 ページ11
「…僕も話したいんですけど。
すみません、ヒチョルさんが呼んでる」
申し訳なさそうに言ったテヒョン君。
…でもきっと話したいなんて、
『…本当は思ってないでしょ』
「え？」
『…ぇ…』
なんと言う事だろう、だくだくと冷や汗をかく。
俺は思ってた事を、つい。つい、口にしちゃったみたいだった。
先程よりもっと重たい空気が流れる。
『…ぁ、ご、めん』
様子を伺うように謝った。
テヒョンまで目を丸くして俺を見ている。
『…て、テウォン君、
本当にごめん…！』
そう言うとテウォン君は立ち上がる。
横を通る時、俺だけに聞こえる声で。
ニヤリ、口角を上げて言った。
「"本当は思ってないでしょ"」
大きく心臓が跳ねた。
その後すぐにニコリとした笑顔。
「冗談です」
頭を下げて去って行くテウォン君。
「…ジミナさっきのはひどい」
『お、俺だって悪いと思ってる！』
テヒョンは俺を責めるような目で見てくる。
『…テウォン君はヒチョルヒョンに呼ばれて行ったんだよ』
「知ってるよ」
(ならそんな目で見るなよ)
思ったけど、自分にも非があるのを分かっていたので言えるはずもなかった。
『…テウォン君…』
未だにドクドクと鳴り続ける心臓。
耳に残るのは、俺にだけ聞こえたあの声。
彼の不敵な笑みが脳裏に焼き付いていたけど、
分からないふりをした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 380人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蘭ノ助(プロフ) - 緑葉さん» 緑葉さん！コメントありがとうございます(*^^*)うわぁ…すんごく嬉しいです！もっと読みたい〜！って思ってもらえるように頑張ります(^-^)笑 (2017年1月27日 7時) (
レス) id: 2010755183 (このIDを非表示/違反報告)
緑葉(プロフ) - 一気に読んでしまいました！すごい面白かったです！こういうの欲しかった〜＼(^^)／って感じです (2017年1月26日 23時) (レス) id: 14065e2253 (このIDを非表示/違反報告)
蘭ノ助(プロフ) - Kyouさん» Kyouさん！1の時も今回も…2回目のコメントありがとうございます(T ^ T)！もっと楽しんで頂けるように全力で頑張ります！ (2017年1月9日 8時) (レス) id: 2010755183 (このIDを非表示/違反報告)
Kyou(プロフ) - いつも、楽しくみています。これからも、更新頑張って下さいね(^-^)/ (2017年1月9日 0時) (レス) id: 8fbb426fc7 (このIDを非表示/違反報告)
蘭ノ助(プロフ) - ちょんさん» ちょんさん！コメントありがとうございます(T ^ T)最高だなんて、、、私の今の気分が最高です(*´-`)笑笑これからも頑張っていきますので応援よろしくお願いします！ (2017年1月8日 19時) (レス) id: 2010755183 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蘭ノ助 | 作成日時：2016年12月20日 20時
