叶わない夢【橙】 (ページ5)

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ο ページ5

向井 side

びっくりした。

三門と聞いたら俺の頭にはあいつしか浮かばん。

ドアの向こうから現れたのは、想像していたあいつの姿やなくて小柄で栗色の髪の毛が揺れる女の子やった。

その子は俺を見て「こ…」と言うた。

どっからどう見てもちゃうのに俺には三門湊にしか見えへん。

ついに俺の目は腐ったか。

三門さんが去った後俺は深澤くんに話しかける。

『あの…』

「ん？どうした？」

『三門さんにお兄さんがいるとか聞いた事ありますか？』

俺がそう聞くと宮舘くんが口を開く。

「確かお兄さんがいるって言ってたような…」

お兄さんちゅうことは俺より年上ってことやんな？

ほな湊ちゃうか…

「なに？笑康二、三門好きになった？」

翔太くんが半笑いでそんなことを聞いてくる。

『ちゃいますよ笑ただ、知り合いに似てる人おるなぁと思っただけで。そいつも三門ちゅう名前やったからちょっと聞いてみただけです笑』

.

三門 side

『どういうことですか。滝沢くん。』

「どうもこうも向井をSnowManに入れただけだろ。」

『俺が向井と一緒にやっていたこと、知ってますよね？』

「別に三門に嫌がらせがしたくて向井を入れたわけじゃない。純粋に向井の実力を認めてSnowManに入って欲しくて声をかけたんだ。6人も承諾してる。」

『…そうですか』

「聞きたいことはそれだけか。」

『はい。引き止めてすみません。』

俺がそう言うと滝沢くんは俺の肩を叩いて去っていった。