【HQ】俺らの息子が危ない。

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貴方Side






「あ、A〜。」





体育館の鍵を返し

部室へ向かうと


ドアに寄りかかりながら

手を振る姿が見える。






「何してるの覚。風邪ひいちゃうよ!」


「んー今ここにいたくないからさ。」


「何かあったの？」






笑っているのか困っているのか

よく分からない表情をする覚。


不思議に思い見つめると

目を逸らしながら呟いた。






「Aに好きな人がいるの言っちゃった。」


「･･･え。」


「だから今部室騒がしくて出てきたんだヨ。」





何か重大な事があったのかと思い

心配して言葉を待っていたが


予想もしない答えに

思わず顔が強ばってしまう。





「皆には何て言ったの?」


「この中に好きな人がいるんだよ、って」


「この中にいるって言っちゃったの?!」







小さい声で覚が話しかけてきたので

私も流れに乗り小声で話していたが

余りの驚きに叫んでしまった。


ガヤガヤと賑わっていた

部室が一瞬で静かになる。






「ちょ!皆から気付かれちゃったじゃん!」


「あ、どうしよう?!」






今は誰にも顔を見せたくない。


誰も動かない内に部室から

離れようとしたのだが、






「A！」









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