【実.況.者】社内恋愛禁止

０５。レトルトと飲み会 ページ11

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「「「カンパーイ！」」」



今日は会社の飲み会です。今度ある社員旅行の実行委員で懇親会をすることに。他の部署の知り合いは少ないから、今もレトくんと一緒にいる。



「よっ！人見知りコンビ！」



「わ、フジくん！会いたかったよ〜」



「ちょちょ、抱きつくなって！」



「フジくんも実行委員だったんだね」



フジくんは私たちの数少ない同期だ。優しくて面白いので時間があるときよく3人で飲みに行く。



「てか実行委員、俺らくらいしか若い人いないよね」



「そうだね。同年代はいないなあ」



おじさまが多いため、向こうで怒涛の下ネタ発言が連発している。わははという笑い声も含めて不快だった。そんな私の表情を読み取ったのか、レトくんがほら、飲もう？とお酒を勧めてくれる。


3人で固まって飲んでいたら、出来上がったガッチマン部長に絡まれてしまった。



「おー！Aちゃん！今日もかわい〜ね〜！お酒飲んでる？」



「わっ…は、はい…」



腰の辺りに手が置かれ、びっくりする。

セクハラで訴えたい……



「ぶ、部長！俺、これ一気飲みします！」



突如、隣に座っていたレトくんが生ビールの大を掲げて立ち上がった。

部長はおお！威勢がいいねえ！と嬉しそうに眺めている。いつのまにか私の腰から手は離れていて、そんなことより彼が無理してお酒を飲んでいることに驚いた。



「っぷは！…のみまいたあ！」



するとおじさまたちからは拍手喝采で、いいぞおー！もっとやれー！と声が聞こえる。レトくんはどっと崩れ落ちるように座りこんでしまった。



「ちょっ、レトさん大丈夫？」



「レトくん？おーい！」



「んうー？Aちゃんう？ふふー今日もかわええねえ」



すっかり酩酊してしまっている。こんなレトくん見るの初めてだ。




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