それ故に深奥

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「さとる女の子には優しくしようね」



にこにこと張り付けた笑顔に理が固まる。


常「Aおいで」

椅子のうえで膝を叩くと、
遊の持っていたぽっきーを奪い取って、
おれの膝の上にのっかる。


井「だいきー独り占め良くないよねぇ」

「さとる静かに」

おれ年上なんだけどな、とさとるが笑って、
通知の鳴った携帯に手を伸ばす。


新「お、彼女？」


井「うん」


「は？」





、、、、、ん？





「さとる彼女いるの？」

井「え、あー、、、え、、うん」




その瞬間、Aがすたっと俺の膝の上から降りて部屋の隅っこに。






なんかぶつぶつ言っとる、なんだどうした、

え、さとるのこと気に入ってたのか？
嫉妬したのか？




井「A〜？」

「なんでもない」

なんでもなくねえだろ笑



井「ごめん嘘だよ、
　 まさかそんな悲しんでくれるなんて思わなくて」


おれ彼女作らないよ、とさとるがAの頭を撫でる。

言葉を発さずにただ撫でられるAは
どことなく小動物を感じさせる。

、、、顔はコアラかな、、うん、





「まあ関係ないんだが」

井「ほんとに〜？」


「うるさいよさとる」

たたたっと走って俺の膝に戻ってきたAの足取りは
やけに軽かった。






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