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*三話 ページ12

「俺は夜須神(やすがみ)孝明(こうめい)。ただ視えるっつーだけだが、よろしく頼む」
「あの、普段はなんのお仕事を……?」
「ああ、俺か? 破戒僧だ!」
(破戒僧って職なのか?)
自信満々に言い切られては受け入れるしかないらしい。まほろは突っ込みたい衝動を押し殺し、よろしくお願いしますと微笑んだ。
今度は黒髪の女が口を開いた。
「アタシは澤口(さわぐち)微華(ほのか)。夜須神さんと同じく、視えたり、感じたりするだけだわ。本職は占い師よ」
ほーっと感心の声が漏れる。
朱雀少年が不満気に口を挟んだ。
「まっ、中身は女装趣味のただのおっさんだけどねー」
「あら、美しさに性は関係ないものよ? それにアタシ、まだ二十六だもの」
ひいん、という謎の声は晴一のものだったらしい。
微妙すぎる空気を無視して、朱雀少年が首のネックレスをチャラチャラ言わせる。
「朱雀令助(れいすけ)。十七。学生やってまーす」
「朱雀君は、確かサイキッカーなのよねえ。たぶん私たちの中で一番力は強いと思うわあ」
へえ、と晴一。ではまほろと一緒ですねと続ける。
「丹知口まほろと言います。普段はいろんな仕事してます。お使いとか、売り子とか……あと楽器演奏とか」
「へえ、まほっちゃん、楽器弾くんだ。ちなみに何?」
澤口に問われて頭を掻く。
「ピアノとかギター……とか」
音楽好きは晴一の影響もある。いずれも、趣味の範囲で覚えた独学なのだが。
(てか『まほっちゃん』って何だ)
出し抜けに、あ、と朱雀が声を上げた。
「コーイチ、ありがとねー」

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設定タグ:幽霊 , 超能力 , 女主人公   
作品ジャンル:ホラー, オリジナル作品
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花尾安紀(プロフ) - 昴さん» お読みくださりありがとうございました! 更新頑張ります! (2016年5月4日 6時) (レス) id: 441a893882 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 読ませていただきました!とても面白かったです!更新頑張ってください(((o(*゚▽゚*)o))) (2016年5月4日 3時) (レス) id: bf11e41d26 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花尾安紀 | 作成日時:2016年5月3日 18時

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