橙さんとお兄ちゃんと弟たちの物語５ (ページ36)

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阿部side

阿｢…ごめん
止まらなくなった…｣

康｢…大丈夫やで
ちょっとびっくりしてもうただけ

…俺、最低やな
亮平の気持ちも知らずに勝手に避けて…｣

阿｢…そんなことない
康二も苦しかったんでしょ？

もうちょっと俺も誘ったりすれば
良かったね…｣

康｢…避けてごめんやで

亮平は俺の大切な人やって改めて分かった
また元通り友達に戻ってほしい…｣

阿｢…それは無理だよ｣

康｢っ…
そうやんな…ごめん…｣

阿｢…この想いのまま友達に
戻れるわけないでしょ

…俺と恋人になってください｣

康｢はい…って、え!?｣

阿｢今、はいって言ったよね？
そのまま受けとるからね？｣

康｢え、いや、でも…｣

俺は康二の腕を引っ張って
抱き締めた

阿｢もうはいって言ったんだから
逃さないよ？

俺、一回避けられて
フラれた気分だったんだから
もう嫌だからね｣

康｢…おん、ごめん
よろしゅうお願いします｣

康二も俺の背中に手を回して
抱き締め返してくれた

阿｢んふふ、ありがとう
こちらこそよろしく｣

康二を離して手を繋いで

阿｢行こ
送ってく｣

康｢おん
ありがとぉな｣

康二と話しながら
康二の家まで送って帰ろうとした

康｢…待って!｣

腕を掴まれて止められた

阿｢どうしたの？｣

康｢…いや、ごめん
なんでもない

送ってくれてありがとぉな｣

閉めようとしたから足で止めた

康｢わ！亮平ごめん!
痛かったやろ…｣

阿｢…大丈夫

それより恋人になったんだから
なんでも言ってよ

言ってくれないのは寂しい
康二がそういう人だってことは分かってるけど｣

康｢亮平…

…一緒に居ってほしい
俺、寂しがりやから離れたくない…｣

阿｢…よくできました
お邪魔するね｣

康｢おん…｣

リビングに案内されて
コーヒーを出してくれた

阿｢ｸﾞｩ―…
あ…///｣

康｢お腹空いてたん？

そんな照れてかわええ笑
なんか作るわ｣

阿｢ごめん///
ありがとう｣

そして出てきたのはおにぎりとお味噌汁と
ちょっとしたおかず

康｢お昼やからこれくらいで
ええかなって思って｣

阿｢いただきます｣

康｢召し上がれ｣

阿｢うんまっ!!
康二って料理上手なんだね♪｣

康｢一人暮らししてからはいつも
作ってるし結構料理は好きやねん｣

阿｢尊敬するなぁ
俺、料理しないから｣

康二の別の一面も分かった気がして
めっちゃ嬉しかった