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康二side
翔太くんと涼太くんには
ちゃんと言うと言ったものの
言えてないことがある
それは俺が翔太くんに初めて会ったとき
一目惚れしてしまってそれからずっと
翔太くんのことが好きやってこと
懐いたのも翔太くんのことが好きやから
このチャンスを逃さないようにするため
せっかく仲良うしてくれてるんやから
翔太くんと涼太くんと別れて自分の教室に行き
そんなことを考えていると
女「ねぇ、向井くん」
康「なに?」
同じ学部の唯一、話せる女子
笹塚美鈴さんに話しかけられた
美鈴「相談のってもらっていい?」
康「俺でええなら」
美鈴「ちょっと出よ」
康「おん」
美鈴さんとちょっと行ったところの
階段の踊り場まで来た
美鈴「…向井くん、2年の渡辺翔太先輩と
仲良いよね?」
康「…仲ええというか面倒見てもらっとるって
言うたほうええ気がするわ笑」
美鈴「ははは笑
やっぱり向井くんっておもしろいね笑」
康「そう言うてくれんの美鈴さんだけやわ笑」
美鈴「そうなの?
…それで相談って言うのは
私、翔太先輩のこと好きなんだ
こんな話できるのって唯一話せる男子で
翔太先輩とも絡みある向井くんにしか
言えないから…」
俺が唯一話せる男子って言うのは
薄々気付いとったしそれは嬉しいんやけど…
好きな人が被るとは思てなかったわ…
なんかむっちゃ複雑やねんけど…
康「そうなんや!
美鈴さんはしっかりしとるし
綺麗な人やからいっぱいアピールしたら
翔太くんも振り向いてくれると思うで?
俺も協力するわ
どんなタイプが好きなのかとか好きな人とか
居るんか聞いてみるわ
どんな答え返ってきても聞く覚悟ある?」
美鈴「ありがとう
うん、大丈夫
どんな答えでも好きなのは変わらないよ」
康「美鈴さんはすごいな!
あ、そろそろ鐘なるな、戻ろか」
美鈴「そうだね、戻ろ」
…翔太くんは同姓の俺よりも綺麗で
しっかりしとる美鈴さんのほうがええと思うし
好きなんは諦められんけど
美鈴さんと翔太くんが幸せならそれでええ
今日も一緒に帰る約束してるんやけど
会うの気まずいなぁ…
でもそんなんで約束破られへんわ
美鈴さんと付き合うことになったら
翔太くんと涼太くんからは離れよう…
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作者名:YUKI | 作成日時:2024年2月6日 22時