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なぎside






「大丈夫かな、A」


ちゃんと、帰れたかな。
30分前に送ったラインも、まだ既読の文字すらつかない。



「いや〜どうだろうね?いまごろ、」


そう、先輩が言ってから
同時に笑い出す、この男3人。



「ちょっと、それどういう意味ですか?」

「知らないの?アイツ、狙った女は逃さないの」

「…え?」

「だーかーらー、アイツに狙われたら終わり。最初だけ優しくして落としてからお持ち帰り。いまごろ楽しくやってんじゃない?笑」




…うそ、そんなことない、


いまごろ帰り着いて、酔って寝てるだけだよ、

Aのことだもん、大丈夫




そう、いくら必死に自分に言い聞かせたって
心配は消えなくて

急いで席を立ってAに電話をかけた。


だけど、コール音がなるだけで
Aの声は何回かけても聞こえなかった。




わたしのせいだ、
あの人のことすすめたから、


どうしよう、




"お願いだから、気づいたら電話して"


そう、一言だけラインを送って
携帯をとじた。

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作者名:あゆ | 作成日時:2020年3月24日 16時

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