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「「王様だーれだ!!」」

「よっしゃ!俺でーす!」

「うわー、お前かよ!」

「ん〜、最初は軽いほうがいいよね、…じゃあ2番と9番が席交代!」





わたしの番号は5番だからセーフ!

よかった、なんて思ってたのも束の間。

ずっと隣に座ってたなぎちゃんが9番だった。



A「なぎちゃん〜」

「大丈夫!…あの、2番の人、さっきからAのことチラチラ見てたよ、チャンスじゃない?笑」

A「ちょっと、なに言ってんの」



席を立ちながらわたしにコソコソはなしてきたけど
そんなの、どうでもいいよ



なぎちゃんも近くにいないし

…ああ、もう早く帰りたい



そう思ってるわたしに




"早く帰りたいって思ってるでしょ"


そう、声をかけてきたのは
9番の紙を持った男の人だった。


A「…え?」

「あ、Aちゃんだよね?話してみたかったんだよね、かわいいし」

A「そんなことないです、」

「あ、俺の名前わかる?」

A「……あ、えっと〜、、」

「ふはっ、だよね、たくさんいるから覚えれないよね、ごめんごめん」

A「…すみません」

「俺はね、ケント。山下ケント。」

A「…ケントさん」

「うん、ケント」




そう言って私の目じぃって見つめる、ケントさん

なんでかそらせなくて、
わたしもその流れで見つめてたら




「なんだよ、そこ、もうできてんの〜?笑…じゃーいいや。ケントがAちゃんにチューして」

A「え?」

「ヒューヒュー!」

「王様の命令は〜?」

「「絶対!」」




いつの間にか続いていた、王様ゲーム

今度はこの男の人が当たったのか、

" 王様 " と書かれた、わりばし
チラチラこっちに見せながらニヤニヤしてた。


こんなのずるいよ、番号指定じゃないなんて、


そう思う、わたしとは裏腹に
ケントさんはわたしの頬に手を添えて見つめてくる



え、うそでしょ

やだ、やめてよ




そう思ったけど



「…ごめん、ちょっと我慢して」



ケントさんは小さな声でそう言ってから
わたしのおでこにそっとキスをした

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作者名:あゆ | 作成日時:2020年3月24日 16時

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