Miles away (ページ2)

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光一side ページ2

T「剛です。よろしくお願いします…」

相手は、かなり緊張していた。

初めてあった日の彼。

でも、俺はその時、不思議な感じがした。

どこかで───。

気のせいか、と思い過ごした。

その日から、彼といる事が多くなった。

その日から、俺の周りは冷たくなった。

地元に戻ると。

｢あいつ、テレビに出てるんやって｣

些細な冷やかしだけど、友達が減っていく。

でも、俺は大丈夫だった。

彼がいたから。

彼がいたから、俺は辛い事も全部忘れることが出来た。

それでも、

彼は一人でいようとしていたから、

無駄にいようとはしなかった。

無理に干渉するのもやめようと、

程々に距離を置きながら

これからやっていこうと

決めていた。

でもな………………と

気になることはずっと引っかかっていた。

あの名前、雰囲気……。

もちろん、彼が子役をしていたのは知っていた。

T「姉ちゃんの、彼氏さんの名前でやっとってん」

K「へぇ～、そうなんや……」

T「ま、数年間しかやっとらんし……。

多分この先の方が長いと思うよ」

せやな、とこれから家族といるよりも長くなっていくんだろう。

合宿のような寮でジャニーズの先輩と、

楽しく生活していく中で。

今は自分の心の中に留めておこうと感じた。