Miles away (ページ1)

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出会い剛side ページ1

俺が光一と出会ったのは、中学生くらいの頃。

親に渋々連れて行かされたイベントに、小柄な奴がいるもんや、と俺ながらに感じていた。

そいつも俺と同じように、親に連れて来られたようで「家に帰りたい」と嘆いていた。

ジャニーズ事務所。

その事務所を知ったのは家族がきっかけ。

元々、俺は子供の頃に子役をしていたものの、大人に近づいていくと

そんな事にはあまり興味がなくなっていき、子役を辞めた。

自分のしたい事が見つかり、それに熱中しようとしていた頃だった。

緑色の封筒がポストの中に入っており、更には電話がかかって来て。

すべては姉と母親が俺を再度テレビに出そうと計画していたことが理由だった。

何月何日にここでイベントがあるからと、母親と一緒に電車に乗り、遠くまで出かけていたのは覚えている。

そこで光一と出会った。

堂本だなんて滅多にない苗字やなと、俺も思っていたが、

相手も堂本だと知った時はかなりびっくりした。

K(光一)「光一です。……よろしく」

T「剛です。よろしくお願いします…」

二人して、ド緊張。

この日から、光一と会う日は多くなった。

レッスン、収録、二人でのドラマ。

やる事が子役の時よりも何よりも難しく感じ、

ストレスも一段と増え始めた。

普段も互いに干渉することはなかったが、

ストレスが増えると、より一層どうしていいか分からなくなり、

物に当たる事もしばしば。

者に当たる事もしばしば。

「一人にしてくれへんか」

一人でいることを好むようになった。

でも、

光一の事を忘れるようなことは

なぜか無かった。

あいつ、今頃なにしとんやろ、とか

あいつ、俺の事どう思うとんのやろ、とか

自由奔放な考えやったかもしれんけど、

干渉しない代わりに

どこか心で思っている時間の方が

多かった。