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三十五話　手越ページ40

▽「また治ったら一緒に食べような。」
そう言って、普段はあまりしてくれないのに頭を撫でてくれた。
少しぎこちないけれど、大きくて暖かくて大好きな手が俺の髪を触ってくれる。
♡「うん。」
お互いに照れくさくなって、目を合わせないでしばらくいるとコンコンコン。と誰かがやってくる。
▽「はーい。」
まっすーが出てくれる。
○「まっすー、ありがとう。手越、お粥ができたぞ？食べられるか？」
そこにはお粥の入った小さなお鍋と薬、お水が乗ったお盆を持っているシゲ。
シゲは、慣れた口で質問してくれた。
うんと言うように、俺は頷く。
シゲは、テーブルにお盆を置いて食事の準備をしてくれている。
俺は、一人で起き上がろうとしたところをまっすーが支えてくれた。
こういう二人の優しさも大好きだなと感じた。
○「意外と良さそうだな。じゃあ、またお粥食べて薬飲んで寝てなね？まっすーは、俺らと夜ご飯食べよう。」
▽「うん。」
シゲはすぐに寝室から出で行ってしまった。
それの行動の意味も知っている。
シゲの気遣い、優しさ、照れ隠し…きっと色々混ざってる。
まっすーも分かっているため、シゲが出た扉を見つめながら笑った。
▽「じゃあ、行ってくるな。ちゃんとまた寝てろよ？俺、一応監視役としてここに来たんだからな。」
そうまっすーがビシッと言って寝室を出ていってしまった。
(一応……ね…笑)
まっすーの言葉に思ったことは秘密にしておこうと心に決めて、シゲの作ってくれたお粥に手を付ける。
♡「いただきます♪」