今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:29,928 hit
小｜中｜大
37の冒険 ページ37
ハリーside
叶わないと身に沁みてわかった
血を流すスネイプに駆け寄るAを見て伝えるのが遅すぎたのだと…
今思えば、2年生の時から好きだった
気づいたのは5年生の時だけど
僕を呼ぶときに目元を少し下げるところも
好物の前では目を輝かせるところも
薬品の調合で洋服に染み込んだ薬品の香りも
申し訳無さそうにペショリと眉を下げるところも
僕の目を見て、真っ直ぐに信じていると言ってくれたところも
入学してから今まで色んな顔を見てきた
そのはずなのに……
泣いたところを見たことがないと思いだした
ダンブルドアの死に目にも泣きそうになっていただけだった…
澄んだ緑瞳から零れ落ちそうなほどの涙があったけど
それなのに……
スネイプには惜しげもなく泣き顔を見せている
この違いは…？
そうだ…Aはいつもお菓子を持ってどこかへ行っていた
ふらふらと自由に生きる猫みたいだとボンヤリと思っていた
その時…聞いていれば変わっていた？
その時…会うのを止めていれば変わっていた？
いくら同じ歳で、寮でも…
男と女
勉強が好きか嫌いか
友達の多いか少ないか
先生からの信用か不信用か
同じものが少ないのに対して、違いは数え切れない
これが…Aが涙を見せてくれない理由
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 100人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：いちごのほっぺ | 作成日時：2020年10月20日 19時
