俺のこと、好きになって。【吉野北人】 (ページ20)

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北『...........。』

......って！

私ってば、何言ってるんだろう！

浮かれすぎたせいで、変なこと言っちゃった！

我に返って、1人で恥ずかしくなる。

ほら、吉野くんだって、目を見開いてびっくりしてるじゃん！

『ご、ごめん......！変なこと言って！』

でも、吉野くんの頬はいつの間にかほんのり赤く染っていて、それを隠すように、口元に手の甲を当ててる。

北「やべ....、嬉しい。俺だって、Aちゃんに俺の事知って欲しいと思ってる」

『え？』

北「....じゃあ、自己紹介ね。吉野北人、3月6日生まれのうお座でA型、好きな事はバスケ、あとは...」

『え.......えっ......？』

わー！いろんな情報が一気に頭に入ってきて、頭の中がぐるぐるする！

そんな私を、ぽんぽんと優しく撫でる吉野くん。

北「いーよ、1度に覚えなくても。忘れたとしても、何度だって教えてあげる」

『......うん！！』

何度も教えてくれるってことは、これからもお友達でいてくれるってことだよね。

あらためてその事が分かるとやっぱり嬉しくて、思わず笑顔をこぼすと、吉野くんがニコッと笑った。

北「Aちゃんの笑顔、すっげぇ可愛い」

『え！？か、可愛い！？』

不意打ちの甘い攻撃に、ポっと火がついたように熱を持つ頬。

私が可愛いって、ありえない！軽い冗談ってわかってるのに....

ほら、吉野くんは女の子にそういうこと言うの、慣れてるんだろうし.....？

『か、可愛くなんて、ないよ！』

北「........ほんと、鈍感っていうか、天然っていうか、、笑」

慌てて否定する私に、吉野くんがそう言って困ったように笑った。

え？鈍感？天然？

なっちゃんにも言われたけど、吉野くんにも言われちゃうなんて.....私、鈍感＆天然だったの、？

北「やっぱ、手強いな。でも俺、引かないって決めたから」

首を傾げて私の顔を覗き込み、なんだか妖しげに微笑んでそう呟いた吉野くん。

でも私は、発覚した衝撃的事実を引きずっていたせいで吉野くんの言葉の意味がわからなくて

『え？どういうこと？』

北「んー、なんでもない。Aちゃんは笑ってればいいってこと！」

なんだか上手く誤魔化された気がするけど、吉野くんの笑顔がキラキラ輝いてるから、まぁいいや！

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