いつもと違う ページ12
お昼休みの休憩室、
自販機にお金を入れたまま迷ってるイケメンを見つけた。
『隙あり』
「うわ!びっくりしたぁ
て、え?!お前それ俺の金!」
『ごちそうさまでーす』
コーヒーがタダになった。
もう、小銭もうないし!崩さなあかん、って嘆いてる藤井はそれ以上私を責めないから、何だかんだいい奴だなって思った。
「なんかさー、最近神ちゃんすごいイラついてんねんけど。なんか知らん?」
『ああー、どうやろ。面倒な事に巻き込んだ記憶はあるけど、それが原因ではないような』
「それが原因や」
「はっ、ちょ待てってなんでまたぁー」
突然登場、無料カフェラテを手にした神ちゃんが、私を腹立たしい感じで見下ろしてくる。
その後ろで、自販機に向かって「指紋認証とか付けろや自分」てウザ絡みしてる藤井も見えた。
「のんちゃんって、ただの幼馴染じゃないん?」
『そーですけど』
「ただの幼馴染があっこまで機嫌悪ならんやろ」
『それは、』
私もなにかと考えた。
あの日のんちゃんが怒った理由。
‘あ!お姉さんにも良くしていただいてて、’
確かあの言葉で、のんちゃんは不機嫌を増した。
いつも私と飲んでる、安心安全の神ちゃん、
でも昨日は、遅くまで私の家にいて、
そして、昨日私の家には、お姉もいた。
『あ、そこか。』
「は?どこ?」
私じゃなくて、お姉と飲んでるのが嫌だったんだ。
たしかに、昨日のお姉はいつになく酔っ払ってたし。
『うわぁー』
「だから何?」
きっついな、やっぱ。
『好きな人が、好きじゃない。って悲しいね』
「…」
私はこの感覚と、一生付き合っていかなきゃならないのか。
そんなの、出来んの?私に?
「簡単やで、A。」
何かを察した神ちゃんが、私の手を握って見つめてくる。
「好きでいるの、やめればえーねん」
熱い体温と、冷たい目。
いつもと違う神ちゃんに、少し戸惑って、泣きたくなった。
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狼さん(プロフ) - 林檎さん» 作者です。ありがとうございます!コメントというものを頂いたのは初めてなのですが、こんなに嬉しいものなのですね!更新できておらず申し訳ありません。テストが終了次第ドバッと更新予定ですのでもう少しだけお待ち下さい!今後もどうぞよろしくお願い致します。 (2019年7月20日 0時) (レス) id: a231daf24b (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - すごく面白いです!更新無理なさらない程度に頑張ってください! (2019年5月18日 11時) (レス) id: 2720e7bb53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:大女将 | 作成日時:2019年5月13日 17時