5話 ページ6
16時の書庫…？
ああ、今日アオちゃんが話してたやつかな？
書庫って事は図書室に何か秘密があるのかもね！と寧々ちゃんの手を引きながら図書室へ小走りで駆けていく。
「 あ、そういや自己紹介忘れてたね！
私は安見A、寧々ちゃんと同じく高等部1-Aです
それなりに仲良くしようね？」
ふんわり微笑み、握手を求め右手を差し出す。
後輩くんは真っ直ぐ純粋いい子ちゃんで、私の手を握った後に、自己紹介をしてくれた。
そんなこんなで図書室につき、16時の書庫とやらを探している最中
「 ごめんね、Aちゃん、源くん付き合わせちゃって… 」
と申し訳なさそうに眉を下げる寧々ちゃんに私と後輩くんは笑顔で、返事をした。
「 大丈夫だよ、私は無理やり着いてきちゃった感じだし？」
「 平気っす！先輩のためなら火の中水の中っす！！
…それに俺もあいつの本って読んでみてーし 」
「 あいつって誰のこと？」
源くんの呟きに私が反応すると、寧々ちゃんがわたわたしながら、源くんの好きな人の本だよ！！？と大声を出した。
「 寧々ちゃん、ここ図書室だよ… 」
と言えば、うぅ…と項垂れ、早く他のとこも探そ！と顔を赤く染めてその場から離れて行った。
私に隠し事いっぱいしてるんだな…なんかちょっと、いやだいぶ悲しいな…と思いながら色んな壁を見て回ったが、何処にもヒントがない中、ヒラヒラといつ入ったのか分からない黒い蝶が飛んできた。
何気なくその蝶の後をつけると、一冊の本に止まった。
その蝶が止まった本を警戒しつつも、指先でそっと触れるとぶわっと周囲が煙に覆われた。
異変に気づいた2人がこちらに駆け寄ってくると、私が立っている所に扉があった。
「 もしかしてここが " 16時の書庫 " …？」
「 Aちゃん、大丈夫？
怪我とかしてない？」
「 私は大丈夫だよ、ありがとう…！
早速開けてみるね 」
2人に確認を取って、ゆっくりとその扉を開いた。
ギィと甲高い音を立てながら開いた扉の先には、沢山の本が並び、何故かその空間には水が張っており、仄暗さがその不気味さを増加させていた。
「 結構薄暗い… 」
「 いるか？」
頭上から声が聞こえ、ありがたく差し出されたランタンを受け取った。
「 ……え、なに！！？
あなた誰、なんなの！！」
パッと顔をあげれば、ピンク色のうさぎさんみたいな生き物がそこにはいた。
びっくりした私は涙目でうさぎさんを指さして、源くんを盾にした。
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人参ぱんつ(プロフ) - yamiさん» お返事遅くなってしまい申し訳ありません、とても嬉しいお言葉ありがとうございます、頑張らせていただきます！ (2020年8月21日 18時) (
レス) id: a7aebfbb6e (このIDを非表示/違反報告)
yami - 凄く面白いです！更新頑張って下さい。 (2020年7月28日 12時) (レス) id: 0abcc7321c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：人参ぱんつ | 作成日時：2020年4月22日 1時
