SとRがくっついて3【短編】 (ページ5)

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初めこそ物静かだった彼も、話しているうちに大分打ち解けてきた

「えっ、18歳なの？俺の2個下じゃん。大人っぽいから同い年くらいかと思った」

「初対面の人からはよく言われます。全然大人っぽくはないと思うんですけどね」

廉と名乗った彼は、綺麗な顔をくしゃりとさせて笑う

こんな美人さん、実在するんだな

漫画から飛び出してきたような爽やかイケメンだ

「ここらへん、あんま来たことないの？」

「はい、初めて来ました。丁度そのビルで仕事があって」

「仕事って、廉くん社会人？」

「はい、一応」

てっきり大学生なのかと思っていた

だって、服装が社会人っぽくないというか…

全身黒で統一された彼のファッションはとてもお洒落だし、大学を楽しんでる学生って感じだ

「どんな仕事してるの？不動産屋とか？」

「あー、っと…そうではないんですけど…」

口をもごつかせる彼に、何となく聞いてはいけないことだったのかと悟る

「…なんかごめん、初対面なのに色々聞いちゃって……」

「あっいや、全然そういうんじゃないです。…紫耀さんって、僕のこと知らない、ですよね？」

「え？どこかで会ったことあった…？」

突然の質問に、もしかして知り合いだったのかと首を捻る

「…やっぱなんでもないです！変なこと聞いてごめんなさい」